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SEO対策 2024/01/30

ECサイトのSEO対策│通販サイトを検索上位にする方法

ECサイトのSEO対策│通販サイトを検索上位にする方法のサムネイル画像です

ECサイトを検索上位に表示するためには、最適なSEO対策を行うことが大切です。検索上位に表示することができれば、アクセスアップ・売上アップにもつながります。この記事では、ECサイトの運用におけるSEO対策を解説します。基本的な対策からECサイト特有の施策まで、体系的に分かる内容となっているのでぜひ参考にしてください。

ECサイトSEOバナー
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ECサイトのSEO対策で行う施策一覧

ECサイトのSEO対策はコンテンツSEOやサービスサイトのSEOに比べて施策範囲が幅広くなるため、施策項目が多くなります。

まずは、ECサイトSEOにはどのような施策項目があるのかを確認してみましょう。

施策項目詳細
カテゴリページの設計商品カテゴリを検索キーワードに合わせて整理して、ユーザーと検索エンジンが理解しやすい構造にする。
製品ページの最適化商品ページ内のテキスト情報や画像情報を充実させ、訪問したユーザーにとって価値が高いページを作成する。
画像の最適化高品質でサイズが最適化された画像を使用し、読み込み時間を短縮する。
また、画像検索で表示されるようにaltタグを利用する。
構造化データ商品情報やレビューなどを構造化し検索エンジンの理解を促進する。
また、検索結果にリッチリザルトを表示させクリック率を向上させる。
ページのtitleタグ商品ページとカテゴリページの内容を反映するタイトルを設定する。
また、検索結果上でのクリック率が高まるように修飾語を入れる。
ページのDescriptionタグページ内容の簡潔で魅力的な要約を提供し、検索結果上でのクリック率を高める。
ページネーション商品がある場合にカテゴリページのナビゲーションを容易にする。
基本は2ページ目以降を1ページ目に正規指定する。
パンくずリストサイト内の現在位置を示し、ユーザーにサイト内の位置を知らせる。
検索エンジンにサイトの構造を伝える。
XMLサイトマップサイト内の全ページをリストアップし、検索エンジンにサイト内のURLをを伝える。
内部リンク関連するページへのリンクを適切に設定しユーザビリティを高める。
また、サイトの構造を検索エンジンに伝える。
被リンク獲得他サイトからの品質の高いリンクを獲得し、サイトの信頼性と権威を高める。
ディレクトリ構造論理的で理解しやすいサイト構造を構築する事で、ユーザーと検索エンジンがサイト構造を理解しやすくする。
記事コンテンツの作成「使い方」「選び方」などの検索クエリに対応するために、記事コンテンツを作成し流入経路を増やす。
モバイル最適化レスポンシブデザインを採用し、モバイルユーザーの操作性を向上させる。
ユーザーレビューの活用ユーザーから投稿された商品レビューを表示し、鮮度の高いオリジナルコンテンツを提供する。
サイト速度の向上ページの読み込み速度を改善するためCWVを改善する。


本記事では上記施策に加えて、ECサイトのキーワード選定についても解説しています。キーワードの選定はSEO対策の成果を左右する重要なプロセスとなるため、次の項目でキーワード選定の方法について解説します。

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ECサイトSEOの基本①:キーワード選定

インターネット上で商品を探す時、ユーザーは特定の言葉やフレーズ(キーワード)を検索エンジンに入力するため、自社のターゲットとなるユーザーがよく使う検索キーワードが何かを考えてキーワード選定をおこないます。

本記事ではこれからECサイトのSEOをおこなうサイト運営者を対象にしているため、以下のステップで解説します。

  • 検索クエリの種類について
  • キーワードの調査
  • 対策キーワードの決定
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検索クエリの種類について

ECサイトのSEOにおけるキーワード選定は、ユーザーの購入行動や検索意図を理解することが重要です。
この過程で、「Buyクエリ」「Knowクエリ」「Doクエリ」「Goクエリ」といった概念が役立ちます。

クエリの種類詳細
Buyクエリ商品を購入したいという検索意図を持った検索クエリ
Knowクエリユーザーが特定の情報や知識を求めている場合の検索クエリ
Doクエリ特定の行動を促すもので、「使い方」や「方法」といったキーワード
Goクエリ特定のブランドやWEBサイトを目指しているクエリです。


イヤホンの通販サイトを例に、それぞれのクエリの意味を解説します。

1. Buyクエリ (購買意図クエリ)

例えば、「ワイヤレスイヤホン 通販」や「ワイヤレスイヤホン 激安」のような検索意図が商品の購入に近いキーワードを指します。商品を購入しようとしているユーザーが検索する事が多いクエリのため、ECサイトのキーワード選定においては最も売り上げに直結するクエリとなります。

2. Knowクエリ (情報収集クエリ)

「bose sony イヤホン違い」といった質問形式のクエリが該当します。情報収集段階の検索クエリのため、購入までの距離は少し遠いですが、違いを理解したユーザーがどちらかの商品を購入するかもしれません。

knowクリエの場合は、ECサイトの商品ページではなく、サイト内に記事コンテンツを作成しコラム記事としてユーザーに訴求します。

3. Doクエリ (行動促進クエリ)

例えば、「boseイヤホン 使い方」や「ワイヤレスイヤホン 選び方」といった検索クエリです。knowクエリと同様に製品の使い方や選び方を紹介する記事コンテンツを作成することで、製品に対する関心を高め、最終的に購入につなげることができます。

4. Goクエリ (特定の目的地へのナビゲーションクエリ)

例えば、「boseの公式サイト」や「Amazon bose イヤホン」といった検索がこれにあたります。自社サイトの名称・取り扱いのあるブランド名で検索結果に表示されるようにする事で、購入意欲の高いユーザーからの流入を増やすことができます。


これらのクエリタイプを理解する事で、SEO対策をおこなう上で購入を検討しているユーザーが調べるキーワードや、サイト内で作成する必要があるページを洗い出す事が出来ます。

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キーワードの調査

自社商品に関連するキーワードユーザーが、よく検索しているキーワードを調査するための方法を2つ紹介します。

  • Amazonで調査する:Buyクエリの調査
  • 競合他社を調査する:Knowクエリ、Doクエリ、Goクエリの調査

Amazonのサイト内で検索されているキーワードを調査する

Amazonは多くのユーザーが利用する巨大なECモールです。Amazonのサイト内で検索されているキーワードは、購入を前提に商品を探していいるユーザーが検索するキーワード(buyクエリ)のため、ECサイトのキーワードを洗い出す際に最も適しています。

AmazonをはじめとしたECモールの検索機能には、サジェスト機能が搭載されています。サジェスト機能とは、検索窓に入力したキーワードに関連するキーワードを検索候補として表示させる仕組みです。

この、サジェスト機能を使ってAmazonの中で購入を検討していてるユーザーがよく調べている可能性の高いキーワード候補を大量に抜き出します。

手順はシンプルです。

▼ まずは、メインとなる商品を検索窓に入力します。すると検索窓の下にサジェストキーワードが表示されるのでこれをリストアップします。

サジェストキーワード


▼ 商品数が多く手作業では時間がかかる場合は、ラッコキーワードを利用すると簡単にサジェスト一覧をCSVで抽出する事ができます。

ラッコキーワード


ラッコツールはAmazonだけではなく、楽天やその他のモールのサジェストキーワードも抽出する事ができます。Amazonだけではなく、楽天やYahoo!ショッピングなども調べてみましょう。

尚、キーワード選定をおこなうためのツールに関しては、別の記事で詳しく解説しています。

【関連記事】:無料キーワード選定ツール6選!おすすめのツールを紹介

競合他社を調査する

既に検索結果の上位に表示されている競合サイトに流入しているキーワードも、ユーザーが良く検索するキーワードです。Amazon内のサジェストキーワードで抽出出来るのは、Buyクエリだけになるので競合サイトから「knowクエリ」や「Doクエリ」を抽出します。

SEOツール「ahrefs」は、競合他社の流入キーワードを調べる事ができます。ahrefsに競合サイトのURLを入力し、メニューから「オーガニックキーワード」を選択すると流入キーワードの一覧が表示されます。

ahrefs 流入キーワード


記事コンテンツを多く作成している競合サイトであれば、Buyクエリだけではなく、「knowクエリ」や「Doクエリ」も一覧の中に表示されます。競合サイトの流入キーワードを見る事で、競合他社がまだ対策し切れていないポイントを見つけ出すきっかけにもなります。

Amazonと競合サイトの流入キーワードを洗い出したら、Excelやスプレットシートを使って抽出したキーワードを纏めたリストを作成します。キーワードリストを作成したら次にキーワードの選定をおこないます。

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対策キーワードの決定

調査したキーワードの中からSEO対策をおこなうキーワードを選定します。キーワード選定は、ロングテールキーワード、コンバージョン(CV)に近いキーワード、および競合他社が対策していないキーワードを狙うことが重要です。

ロングテールキーワードを狙う

ロングテールキーワードとは、より具体的で特定のニーズや検索意図に合わせた長いフレーズのキーワードのことです。複数の単語で構成されるため、キーワードの検索ボリュームは少ないものの、競争が少なくなるため上位表示の難易度が低くなります。

例えば、単に「靴」をキーワードとするのではなく、「ランニングシューズ メンズ ブラック」といった具体的なフレーズを狙います。

キーワード選定


ロングテールキーワードについては別記事で詳しく解説しています。

【参考記事】:ロングテールキーワードとは|SEO効果が高い選び方と役立つツールを解説

CVに近いキーワードを狙う

より商品の購入に直結する可能性が高いキーワードを選定します。ECサイトは、訪問者がどれだけ増えても購入に繋がらなければ意味がありません。そのため、潜在層向けのキーワードではなく、購入する意思があるユーザーが検索するキーワードを設定します。

たとえば、「カニ 通販 激安」や「ブランド名 パーカー 黒」など具体的なキーワードが該当します。

競合が対策していないキーワードを狙う

競合他社が対策していないキーワードは、上位表示されやすい穴場キーワードと言えます。これを見つけるためには、ユーザー心理を考える事が重要です。

まずは、自分がこの商品を欲しいユーザーならどのようなキーワードで検索するのかを考えます。次に競合サイトの流入キーワードを見て競合が対策していなければ穴場キーワードの可能性が高いです。

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ECサイトSEOの基本②:サイト構造

ECサイトの場合は、商品数によってはサイト全体のページ数が数千~数十万になるため、ユーザーと検索エンジンに対してサイト内の情報を分かりやすく伝えるためにシンプルなサイト構造が求められます。

サイト構造が複雑な場合、ユーザーが目的のページに辿り着く事が出来ないため満足度が低下します。また、検索エンジンもサイト内で重要なページがどれなのか理解する事ができません。

これを解決するための方法として、以下を解説します。

  • ディレクトリ構造で設計する
  • ディレクトリ構造のメリット
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ディレクトリ構造で設計する

ディレクトリ構造とは、WEBサイトのコンテンツを論理的で整理された方法で配置する手法です。

ディレクトリ構造


WEBサイトはいくつかの主要なカテゴリ(大ディレクトリ)に分けられ、それぞれのカテゴリはさらにサブカテゴリ(中ディレクトリ)に分割されます。

例えば、大規模なECサイトでは、まず大きなカテゴリ(例えば「メンズウェア」「レディースウェア」「キッズウェア」など)を設定します。それぞれの大カテゴリの下には、より詳細なサブカテゴリ(「シャツ」「パンツ」「パーカー」など)が配置され、最終的には個々の商品ページに至ります。

このように、カテゴリごとに構造を整理しておけばサイトの拡張や更新が容易になります。新しい商品やカテゴリを追加する際に、既存の構造に簡単に組み込むことができます。例えば、新商材を販売する事になった場合でも、カテゴリとサブカテゴリを追加するだけで済みます。

このようなシンプルなサイト構造にする事で、ユーザーは目的の商品を簡単に見つけることができるようになります。また、検索エンジンはサイトの構造をより簡単に理解する事ができるため、SEOにも有利です。

サイト構造については、別の記事で詳しく解説しています。

【関連記事】:サイト構造がSEOで重要な理由と設計方法を紹介

3-2

ディレクトリ構造のメリット

ディレクトリ構造にすることで、検索エンジンからのSEO評価をカテゴリページへ集約することができます。

前述した通り、ディレクトリ構造とはWEBサイトを複数の階層に分けるサイト構造です。大カテゴリに該当するディレクトリがサイトの主要なカテゴリを表し、その下にサブカテゴリ、更に下に個々の商品ページが配置されます。

例えば、「アウター」のカテゴリページは、「ジャケット」「ダウン」「コート」などのサブカテゴリページからリンクされ、さらにそれらのサブカテゴリページは、個々の商品ページからリンクされます。また、「アウター」のカテゴリは「パンツカテゴリ」や「シャツカテゴリ」など、関連するカテゴリぺージと内部リンクで繋ぎます。

ディレクトリ構造 階層的な構造


このように階層的な構造にする事で、各カテゴリページはその下にあるサブカテゴリや商品ページからのリンクを受けるため、各ページのPage Rankが上位のディレクトリへ分配されます。

Page Rankとは検索エンジンにとってページの重要性を示すシグナルで、リンクが多く集まるぺージはPage Rankが多く集まるため、検索エンジンからの評価が高まります。

このようにディレクトリ構造はECサイトのユーザビリティの向上だけではなく、SEOの評価を高める上でも重要となります。

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ECサイトSEOの基本③:カテゴリページの作成

ECサイトのSEOで最も重要になるのが、カテゴリページへの施策です。ECサイトの場合、検索結果に表示されるページの殆どは商品が一覧で表示されるカテゴリぺージです。

たとえば、「ゲーミングチェア」と検索すると10位以内に表示されるサイトのうち、9サイトが商品が一覧で並んでいるカテゴリぺージでした。

「ゲーミングチェア」 カテゴリページ


これはGoogle検索したユーザーに対して、検索結果に個々の製品ページよりも「ゲーミングチェア」のカテゴリページを表示する方が、利便性が高いとGoogle検索エンジンが判断しているためです。

このような検索結果にする事で、ユーザーは「様々な商品」を一覧で見る事が出来るため自分のニーズに最適な製品をより見つけやすくなります。

検索結果の上部に表示される優れたカテゴリーページを作成するために、以下をおこないます。

  • キーワードに合わせてカテゴリを設計する
  • カテゴリページ(商品一覧ページ)に個別のタイトルタグを設定する
  • カテゴリページの情報を充実させる
  • カテゴリページに関連する商品を増やす

それぞれ詳しく解説します。

4-1

キーワードに合わせてカテゴリを設計する

前述した通り、ECサイトはキーワードにマッチしたカテゴリページが検索結果に表示されるため、カテゴリを設計する際は流入を獲得したいキーワードを意識して設計します。

ポイントはキーワード難易度に応じてカテゴリを設計する事です。ビッグキーワード、ミドルキーワード、ロングテールキーワードそれぞれの検索ニーズにマッチしたカテゴリをディレクトリ構造で設計する事で、幅広いキーワードでSEO対策をおこなう事ができます。

ビッグキーワードは一般的に高い検索ボリュームを持ち、競争も激しいキーワードです。ビッグキーワードはサイトのメインカテゴリやトップぺージ使用されることが多く、サイト全体の基本的な方向性を示します。

例えば、「イヤホン通販」のような対象商品が広範囲に及ぶキーワードは、ビッグキーワードに該当します。ミドルキーワードは、ビッグキーワードよりは具体的ですが、ロングテールキーワードほど特定的ではない中間のキーワードです。

これらはサブカテゴリをターゲットにしており、「ワイヤレスイヤホン」や「高級イヤホン」「有線イヤホン」など、「イヤホン」カテゴリを細分化したカテゴリが該当します。

ロングテールキーワードは、非常に特定的でニッチな検索クエリを指します。これらは個々の製品ページや特定のニーズを満たすページで使用され、「ワイヤレスイヤホン 左右一体型」や「ワイヤレスイヤホン 骨伝導型」のような、より具体的な検索ニーズに対応します。

これらのキーワードをカテゴリ・サブカテゴリとしてディレクトリ構造に組み込むことにより、キーワード検索した際に該当するカテゴリぺージが検索結果に表示されるようになります。

ビッグキーワードやカテゴリの設計に関しては、別記事で詳しく解説しているため以下をご確認ください。

【関連記事】
カテゴリ分けの方法とSEO効果を解説
ビッグキーワード・スモールキーワードとは?SEOの基本を解説

4-2

カテゴリページ(商品一覧ページ)に個別のタイトルタグを設定する

カテゴリページを作成したら、作成したカテゴリページに対して個別にtitleタグを設定しましょう。titleタグは、検索エンジンがページの内容を理解する上で重要な役割を持ちます。

例えば、「ダイニングテーブル」とGoogle検索した際に、1ページ目に表示されるサイトのtitleタグを見ると全てのサイトに「ダイニングテーブル」と記載されています。

「ダイニングテーブル」検索結果 titleタグ


ちなみに、1万キーワード以上の検索結果を調査した所、ECサイトに限らずtitleタグにキーワードが記載されていないページが検索順位が上がっているケースは殆どありませんでした。この結果からtitleタグはSEOにおいて重要という事が分かります。

次に、カテゴリページのtitleタグを設定する際のポイントを紹介します。
カテゴリページにtitleタグを設定する場合は、「カテゴリ名」+「TOPページタイトル」のルールで設定すると作業が楽にあります。

例えば、サッカーシューズのカテゴリであれば

サッカーシューズ商品一覧│スニーカー通販専門店○○」

赤文字の部分がカテゴリーページごとに設定する個別の文言で、後半はTOPページのタイトルを記載します。

サッカーシューズのカテゴリにメンズ・レディースのサブカテゴリがある場合も、同様に以下のように個別のtitleタグを設定します。

・メンズ:メンズ│サッカーシューズ商品一覧│スニーカー通販専門店○○」
・レディース:レディース│サッカーシューズ商品一覧│スニーカー通販専門店○○」


カテゴリページが商品一覧ページの場合は、修飾語は使わずにシンプルに入れましょう。

商品一覧ページ タイトルタグ
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カテゴリページの情報を充実させる

カテゴリページの情報を充実させる事で、SEO効果を高める事ができます。通常カテゴリページは商品が一覧で並んでいるだけなので、検索エンジンはtitleタグとh1タグや、表示されている商品のテキスト情報から何についてのぺージかを判断することになります。

そこで、カテゴリページの情報を充実させる事で、より検索エンジンにページの内容を理解してもらう施策をおこないます。具体的には「このカテゴリの使用用途」「メリット」について関連キーワードを含めたテキストを記載します。

また、類似カテゴリーページの紹介やカテゴリー内の新着商品や、ランキングを記載、商品を購入するためのサポートページの紹介なども効果的です。

このように、カテゴリページに遷移したユーザーにとって必要な情報を記載する事で、検索エンジンはページの内容を理解し評価する事ができます。

ただし、カテゴリ一覧ページの上部には余計なコンテンツを入れないようにしましょう。カテゴリ一覧ページを閲覧するユーザーが最初に求めているのは商品情報なので、上部にユーザーの求めていない情報を記載するとページの評価を低下させる可能性があります。

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カテゴリページに関連する商品を増やす

検索キーワードに関連する商品が多い方が、その商品に関して専門性の高いサイトと検索エンジンから判断され検索結果に表示されやすくなります。例えば「ワイヤレスイヤホン」と検索した際に、商品が5商品のページと100商品あるページでは、ユーザーはどちらの方が自分の目的を達成する事が出来るページだと思うでしょうか?

多くのユーザーは後者だと思います。検索エンジンはユーザーにとって価値が高いページを検索結果に表示させるため、このようにキーワードに関連する商品が多いカテゴリぺージを検索結果に表示させる傾向があります。

そのため、自社サイトと10位以内に表示される競合サイトと比較して、商品数に大きく差がある場合は上位表示が難しくなります。この場合、対策キーワードを変更するか、商品数を増やす必要があります。

ECサイトのSEOをおこなう場合は、ユーザーにとって必要となる商品をなるべく多く掲載するようにしましょう。

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ECサイトSEOの基本④:商品ページの最適化

ECサイトの中で一番多くなるページが商品ページのため、商品ページに対してSEO対策をおこなう事でサイト全体の評価を向上させる事が出来ます。

▼ 商品ページに対してのSEO施策は以下になります。

  • 商品ページの情報を充実させる
  • 商品ページのタイトルタグを最適化する
  • 商品画像を充実させる
  • 商品画像にaltタグを設定する
  • 構造化データでマークアップする
  • 商品レビューを集める
  • 販売終了商品のページを適切に処理する

どの施策も商品の購入を検討しているユーザーにとって役に立つ施策となっています。つまり、商品ページのSEO対策とは商品ページを見たユーザーの満足度を上げるための施策です。購入率の向上に繋がるため、1つ1つ対策をおこなっていきましょう。

それぞれ詳しく解説します。

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商品ページの情報を充実させる

Googleは個別のページ品質ではなく、サイト全体の品質で評価します。そのため、ECサイトの大部分を占める商品ページの情報を充実させ、サイト全体の評価を向上させます。

商品ページの情報を充実させるには、商品ページのテンプレートごと修正するのがオススメです。テンプレートごと修正する事で、全商品ページの情報を充実させる事が出来ます。

以下の項目を参考に、現在不足している項目を商品ページのテンプレートに追加します。

項目詳細
商品説明文の充実素材や成分、サイズ重量、特徴など商品説明を詳細に記載します。
画像の枚数を増やす商品画像を増やし、ユーザーに商品の特徴が伝わるようにします。
使い方や注意点の記載商品の正しい使用方法と注意点を明記します。
関連商品の紹介購入する商品と関連性の高い他の商品を紹介します。
売れ筋ランキングの紹介現在の人気商品や売れ筋商品をランキング形式で紹介。
新着商品の紹介最新の商品や新着アイテムを紹介します。
特典情報の記載割引、キャンペーン、会員特典などの特典情報を明確に記載。
返品・払い戻しポリシーの記載返品や返金に関するポリシーを記載し、購入時の不安を解消します。
Q&Aの記載よくある質問と回答を記載し、ユーザーの疑問を解消します。
問い合わせの記載商品に関する問い合わせ窓口の情報を記載します。
商品の使用感スタッフからの商品レビューを掲載します。


このように、商品ページのテンプレートにユーザーが必要とする項目を設定します。

特に、メーカーの製品を扱っているケースでは、メーカーの公式サイトに記載されている説明文をそのまま利用しているサイトがありますが、コピーコンテンツと判断され評価を下げる可能性があるため注意が必要です。

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商品ページのタイトルタグを最適化する

カテゴリページのtitleタグを設定したら、次に商品ページのtitleタグを設定します。検索結果に表示されるのはカテゴリページですが、カテゴリページで設定したキーワードに関連するページが多い方がSEOでは評価されます。

そのため、商品ページのtitleタグにはカテゴリページで設定したキーワードを記載します。

例えば、カテゴリページのtitleが「nikeメンズシューズ│スニーカー通販専門店○○」の場合は、以下のように商品ページのtitleタグを設定します。

商品ページのタイトル例
パターン①商品名+カテゴリ名+TOPぺージのtitleタグ
例) aimax95イエロー│nikeメンズシューズ│スニーカー通販専門店○○
パターン②型番+カテゴリ名+TOPぺージのtitleタグ
例) airmax97 A0010011│nikeメンズシューズ│スニーカー通販専門店○○
パターン③商品名+修飾語+カテゴリ名+TOPぺージのtitleタグ
例) 【30%オフ】aimax95イエロー│nikeメンズシューズ│スニーカー通販専門店○○


ECサイトの場合は、商品が何らかのカテゴリに属しているため上記のようにルールを設定すると、ページごとのタイトルを考える工数を削減しながらSEOに効果的なtitleタグを設定する事が出来ます。

また、titleタグは検索結果に表示されるため、修飾語をうまく使う事で、ユーザーの興味を惹きつけクリック率を高める事が出来ます。

以下は、修飾語を使ったtitleタグ例です。

修飾語商品ページのtitleタグの例
新着【新着】最新のファッションアイテムをチェック!
限定限定販売の高級腕時計 - 今だけの特別価格
セール大セール開催中!家電製品がお得に
お得お得な割引クーポン付き - 人気のスキンケア商品
人気人気のキッチン用品 - ユーザーレビューで高評価
プレミアムプレミアム会員限定 - 特別価格で提供中のブランドバッグ
最新最新スマートフォンが入荷 - 先行予約開始
高品質高品質のオーガニックコスメ - 肌に優しい美容商品
おすすめおすすめのベストセラー小説 - 読者の心をつかむ一冊
特別価格特別価格で提供中のフィットネス器具
送料無料送料無料の家具セット - 今すぐチェック
期間限定期間限定のグルメ商品 - タラバガニ1キロ
高評価高評価のガジェット類 - PCスタンド
売れ筋売れ筋のフィットネスウェア


上記を参考に、商品ページのタイトルを設定してみてください。

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商品画像を充実させる

ECサイトでは、商品画像によって購入率が大きく変わります。digital commerce 360の調査によると、ECサイト利用者がサイトに対して不満に思った事の第1位が、「商品画像が少なく、商品イメージが分からない」でした。

digital commerce 360
画像引用元:https://www.digitalcommerce360.com/2020/06/26/the-shopper-speaks-the-pandemic-is-a-gift-to-ecommerce/

オンラインでの買い物では、実際に商品を手に取って見ることができないため、商品画像はユーザーに取って商品の品質や特徴を理解するために重要な情報となります。

実際に国内のアパレル業界で売り上げ1位のユニクロの商品ページを見ると

  • 商品画像:7枚~10枚
  • 公式スタイリング写真:21枚
  • スタッフ、お客様スタイリング写真:21枚

と、商品に関する画像を約50枚近い写真をアップしています。

ZOZO TOWNも商品画像だけで100枚以上掲載している商品があり、商品の魅力や特徴をユーザーに伝えるために商品画像を多く利用している事が分かります。

商品写真をアップする際は、以下のポイントを意識しておこないましょう。

ポイント説明
高解像度鮮明で詳細がはっきりとした写真を使用する。解像度が高いほど、商品の質感や細部が明確に伝わる。
一貫性全ての商品写真で一貫したスタイルとフォーマットを使用。
これにより、ブランドイメージが強化される。
多角度商品を異なる角度から撮影し、様々な側面を見せる。消費者は商品をより総合的に理解できる。
背景シンプルで邪魔にならない背景を選択。商品が主役であることを表現します。
照明自然光またはプロフェッショナルな照明を使用して、商品の色や質感が正確に表現されるようにする。
画像の最適化WEB表示用に画像のファイルサイズを最適化。ロード時間を短縮し、ユーザー体験を向上させる。
代替テキスト視覚障害を持つユーザーや検索エンジンのクローラー向けに、画像の代替テキストを提供する。
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商品画像にaltタグを設定する

商品画像には必ずaltタグを設置しましょう。altタグとは画像の内容を検索エンジンに伝えるためのhtmlタグです。

altタグを設定する事で、Google検索エンジンが画像の内容を理解する事が出来るため以下2つのメリットがあります。

  • 画像検索で商品画像が表示されやすくなります。
  • 商品ページの評価向上

goo Search Solutionの調査結果によると、ECサイトで買い物をするユーザーの20%が画像から商品を探しています。

goo Search Solution 調査結果
画像引用元:https://searchsolution.goo.ne.jp/materials/12-ec-contents-ui-ux/

そのため、ECサイトのSEO対策をおこなう際は通常の検索結果だけではなく、画像検索にも表示されるように施策をおこないます。

例えば、特定の商品の画像に「ワイヤレスイヤホン bose」というaltテキストを設定すると、その画像は「ワイヤレスイヤホン bose」を画像検索するユーザーに対して表示されやすくなります。

また、altタグによって商品ページのSEO評価が向上します。altタグに商品に関連するキーワードを設定する事で、検索エンジンはキーワードに関連するページと判断し、ランキングを向上させることができます。

【関連記事】:alt属性(altタグ)とは?書き方と設定する際の注意点を解説

5-5

構造化データでマークアップする

構造化データとは、検索エンジンにページの構造や内容をより分かりやすく伝えるために用意されたHTMLにマークアップするコードの事です。

構造化データをECサイトに適用することで、製品ページの情報(価格、在庫状況、レビューの星評価など)がリッチリザルトとして表示され、検索結果で目立つようになります。

リッチリザルト


また、2023年12月時点では、日本ではまだ展開されていませんが、アメリカのGoogleでは返金・返品ポリシーを構造化データでマークアップすると、検索結果にリッチリザルトとして返金・返品ポリシーが表示されるようになっています。

【参照記事】:Google 検索のウェブ検索結果での配送と返品に関する情報


このように、検索結果画面上に価格やレビュー・在庫情報が表示される事で、ユーザーからのクリック率が上昇し間接なSEO効果が期待出来ます。

▼ ECサイトで使える構造化データは以下になります。

ECサイトの
構造化データの種類
説明
Product製品ページの詳細情報を示す。
価格、在庫状況、評価などの情報が含まれる。
Review製品やサービスのレビューや評価を示す。
レビュー情報、星評価が含まれる。
HowTo段階的な手順や方法を示す。商品の使い方などが主に表示される。
FAQPageよくある質問(FAQ)ページの内容を示す。
質問とそれに対する回答の形式で構成される。
BreadcrumbListページ間のナビゲーションパス(パンくずリスト)を示す。
サイト内の階層構造を明確にする。
VideoObjectビデオコンテンツに関する情報を示す。
タイトル、説明、サムネイル画像などが含まれる。
WebSiteWEBサイト全体に関する情報を示す。
サイト名やURLなどの基本情報が含まれる。


構造化データのマークアップ方法については、Googleの公式ガイドe コマース関連の構造化データを組み込むを読んだ上で実装しましょう。

間違ったやり方で構造化マークアップをおこなうとリッチリザルトが表示されなくなったり、サイトの評価が低下する可能性があるので注意が必要です。

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商品レビューを集める

商品レビューを集めるのも、ECサイトのSEOで効果的な施策です。

Googleは独自性が高く、ユーザーにとって役立つコンテンツを評価します。そのため、商品レビューを集める事で以下のようなSEO効果が期待できます。

オリジナルコンテンツが定期的に追加される

商品レビューは、WEBサイトに定期的にオリジナルのコンテンツを追加します。検索エンジンは新鮮で関連性の高いコンテンツを好むため、頻繁に更新される商品レビューは、サイトの評価を向上させます。

信頼性が向上する

ユーザー生成コンテンツは、ユーザーからの信頼性のある情報源と見なされます。商品レビューは実際に購入したユーザーの意見や体験を反映するため、他のユーザーにとって価値があり、信頼できるコンテンツとなります。


このようにレビューを集めたコンテンツは独自性が高く、ユーザーにとっても有益な情報源となるためサイトの信頼性が向上しSEO効果が期待出来ます。

商品レビューを獲得するためには、

  • 商品受け取り後にメールでレビュー促進をおこなう
  • レビューを書いてくれたら次回使えるクーポンを発行する

などの施策が有効です。

多くのCMSにはレビュー投稿機能がついているため、商品を購入されることが多くなってきたら、購入者からレビューを募ってみると良いでしょう。

5-7

販売終了商品のページを適切に処理する

ECサイトを運用していくと、商品の販売が終了したり、欠品となり再入荷待ちになることも少なくありません。SEO対策上、販売が終了したページをどのように扱えば良いのか解説します。

Googleは、キーワードに関連するページの数によって専門性などを判断し評価します。そのため、10万ページ以下の場合は販売終了している商品をそのまま残しておくほうがSEO効果は高くなります。

ただし、Googleのクローラーには一定の期間内に巡回出来るページの上限があります。そのため、10万ページ以上ある大規模ECサイトの場合は販売を終了した商品ページを削除し、新しいページへクローラーが巡回するようにします。

再販予定がある再販予定がない
小規模サイト
(取り扱う商品数が10万点未満)
一時的な欠品であり、再販の予定があることを告知する商品ページを売り切れのまま残す
大規模サイト
(取り扱う商品数が10万点以上)
ページを削除する


販売が終了した商品のページを残して置く場合の注意点として、ユーザーの満足度が低下する可能性があります。

そこでページを残す場合は以下をおこないます。

  • 販売終了を明示する
  • 関連する商品やカテゴリへのリンクを掲載する

販売終了商品のページを削除する場合も注意が必要です。ただし、削除した場合は404エラーページが表示されるため、ユーザーは離脱してしまう可能性があります。

また、商品ぺージが被リンクを獲得している場合、ぺージを削除してしまうと被リンクの効果が無くなってしまいます。そこで301リダイレクトで類似商品かカテゴリページへリダイレクトをおこない、ユーザーを遷移させます。この方法であれば、被リンクの効果も遷移先のページに引き継ぐことが出来ます。

301リダイレクトについては、以下のページを参考におこなってください。

【参考記事】:301リダイレクトとは?設定方法と.htaccessの書き方について

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ECサイトSEO対策①:クロール・インデックス対策

ECサイトは特性上ページの数が多くなる傾向があります。Googleのクロールには上限があるため、全てのページをクロール・インデックスしてくれるとは限りません。

そのため、ページ数が数十万を超える場合は、検索結果に表示させたい重要なページに対してクロール・インデックス処理をおこなってもらうように施策をおこないます。

具体的には以下のような施策を行い、クロールとインデックスを最適化します。

  • 重複コンテンツを処理する
  • ページネーションを適切に設定する
  • パンくずリストを適切に設定する
  • XMLサイトマップを作成する
  • 不要なぺージのクロール・インデックスを管理する
  • 関連するページへの内部リンクを設定する

これらの施策を適切におこなうことで、検索エンジンが重要なページを検索結果に表示するだけではなく、サイト全体の評価を上げる事が出来ます。

6-1

重複コンテンツを処理する

重複コンテンツとは、類似したページがサイト内に複数している状態を指します。重複コンテンツが発生すると、クローラビリティの悪化や被リンクの評価が分散するなどSEOに悪影響が出る可能性があります。

ECサイトの場合はサイトの仕組み上、「同一商品のカラー違いやサイズ違いで別々のURLが生成される」「カテゴリ検索と絞り込み検索で類似したぺージが生成される」など、類似のコンテンツが発生しやすくなります。

類似のコンテンツ


このように1つの商品に対して異なるURLが複数発生する場合の解決策は、<canonial>タグを使って正規ページを指定する事です。<canonial>タグを記述する事で、クローラーは類似するぺージの中で正規ページがどれなのかを理解する事ができるため、重複コンテンツを回避する事が出来ます。

<canonial>タグの記述 重複コンテンツの回避
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ページネーションを適切に設定する

ECサイトのように商品ぺージが多いサイトの場合は、ページネーションを設定して、カテゴリぺージを複数のページに分割して表示します。

ぺージネーションを設定した場合、1ページ目と2ページ目以降のコンテンツが類似するため、重複コンテンツにならないように2ぺージ目以降は、canonicalタグを使って1ページ目を正規指定します。

canonicalタグ1ページを正規指定


検索結果に表示されるのは、基本的にページネーションの1ページ目のためこの方法が一般的な施策となります。

ただし、現在ページネーションの2ページ目以降のURLに対してユーザーからのアクセスがある場合は、1ページ目を正規指定するとアクセス数が減少するため注意が必要です。アクセス有無に応じて、ページネーションを適切に実装しましょう。

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パンくずリストを適切に設定する

ページネーション同様、パンくずリストもECサイトのSEOでは設置しておくべき機能です。

パンくずリストはサイト内のどの階層を閲覧しているのかを直感的に理解することができるため、ユーザビリティの向上に役立ちます。

パンくずリスト


また、パンくずリストを設定する事で、下の階層から上の階層に向けて内部リンクが集まるため、検索エンジンのクローラーがサイト内で重要なページを理解するのにも役に立ちます。

ECサイトの場合、パンくずリストを設定すると商品ページから1つ上のカテゴリページへの内部リンクが集まるため、カテゴリページの評価が高まり検索結果で上位に表示されやすくなります。

▼ パンくずリストを設置の際に意識するポイントは、以下の通りです。

  • すべてのページに設置する
  • シンプルな構造にする
  • テキストにキーワードを含める
  • スマートフォンで見やすい位置・フォントサイズにする

設定の際は、現在閲覧しているページから1つ上のカテゴリを差すようにしましょう。複数のカテゴリにまたがる場合は、2つ以上のパンくずを設定しても問題ありません。

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XMLサイトマップを作成する

大規模なECサイトの場合は、WEBサイト内のどのページからもリンクされていない孤立したページが発生しやすいため、検索エンジンに発見されずクロール対象から漏れる事があります。

これを防ぐためにXMLサイトマップを作成して、サイト内でクローラーが発見していないURLを検索エンジンに伝えます。XMLサイトマップとは、サイト内のURLを検索エンジンに伝えるためのファイルです。

XMLサイトマップ


サイト全体のURLを記載したXMLサイトマップを作成すれば、検索エンジンに全てのURLを伝える事が出来ます。Googleにサイトの存在が伝われば、順次クロールがおこなわれます。

6-5

不要なぺージのクロール・インデックスを管理する

ECサイトを長く運用していると、インデックスさせる必要の無いページが次々発生していきます。不要なページに対してのクロールが増えると、検索結果に表示させたいぺージへのクロール頻度が低下しSEOに悪影響が発生します。

ECサイトの場合は、

  • カート内のページ
  • 決済ページ
  • ページネーションの2ページ目以降
  • サイト内検索ボックスで検索した際に生成されるページ
  • カラー違いで生成されるURL

などが検索結果にインデックスさせる必要の無いページとなります。

不要なぺージのクロール・インデックスを管理


このようなURLは、「robots.txt」を使って検索エンジンからのクロールを拒否するかや「canonical」を使って正規URLを指定し解決します。

robots.txtの設定
6-6

関連するページへの内部リンクを設定する

商品に関連するページへ内部リンクを設定する事で、SEO効果が向上します。

ECサイトはウィンドウショッピングによく例えられます。デパートの中を歩いて色々な商品を見て買い物をするように、ECサイトでもユーザーが色々な商品を見て回れるように関連するページを内部リンクで繋ぎます。

関連する商品同士を内部リンクで繋げば、ユーザーが目的の商品を見つけやすくなるためユーザビリティを上げられます。

▼ 内部リンクは、カテゴリページや商品ページに以下のような項目を作成すると良いでしょう。

  • 関連する商品
  • 関連するカテゴリ
  • 上位または下位のカテゴリ

リンク設定で必要となる3要素


更に、商品ページ内には「関連する商品」だけではなく「新着商品」「商品ランキング」「おすすめ商品」などの項目を設置して、関連するページへの内部リンクを設置すると回遊率やCVRが向上します。

SEOの観点でも内部リンクは重要です。検索エンジンはリンクを辿ってぺージを発見するため、新しい商品への内部リンクがある事でぺージを発見する事ができます。

また、内部リンクが多く集まるページはサイト内で重要なページと判断し評価します。内部リンクはユーザービリティとSEOどちらの観点でも重要な役割を果たすため、しっかりと設定しましょう。

7

ECサイトSEO対策②:ユーザービリティの改善

ECサイトは商品を購入する過程でサイト内で複数の商品を比較して購入するケースが多いため、ぺージの読み込み速度が遅い場合や、操作性が悪い場合はユーザーの離脱率が高くなります。

また、ECサイトは商品を購入する際にクレジットカード情報や個人情報を入力するため、セキュリティ面で不安がある場合、カートに商品を入れた後に離脱する確率が高くなります。

このような状態を回避するためには、以下3つの施策をおこなう必要があります。

  • コアウェブバイタルの改善
  • モバイルフレンドリーの対応
  • サイトをSSL化する

上記3つは、Googleのランキングアルゴリズムにも組み込まれているためSEOの効果に影響します。

7-1

コアウェブバイタルの改善

コアウェブバイタル(Core Web Vitals)とは、2020年にGoogleがユーザー体験を測定するために導入した指標です。

コアウェブバイタルは主に「ページの読み込みパフォーマンス」「インタラクティブ性」「視覚的安定性」の3つの指標があり、ECサイトのSEOをおこなう際に特に重要な項目は、LCP:ページの読み込みパフォーマンスです。

LCP


ECサイトで買い物をおこなうユーザーは、複数の商品ページを経由して購入します。そのため、ぺージの読み込み速度が遅いとストレスに感じて離脱の原因となり、売り上げが低下する可能性があります。

また、CWVは、検索順位にも影響するため、Googleサーチコンソールの「ウェブに関する主な指標」を確認して改善しましょう。

ページの読み込みパフォーマンス 「モバイル」 「PC」
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モバイルフレンドリーの対応

モバイルフレンドリー対応とは、スマートフォンの画面の大きさに合わせてWEBサイトを表示させる対応の事を指します。NMD研究所の調査結果によると、2018年の時点で80%以上のユーザーがネットショッピングを利用する際にスマートフォンを使用しています。

2018年版:スマートフォン利用者実態調査
画像引用元:2018年版:スマートフォン利用者実態調査

そのため、WEBサイトのモバイルフレンドリー対応をおこない、スマートフォン等のモバイルデバイスでも使いやすいWEBぺージにする必要があります。ECサイトをモバイルフレンドリー対応する事で、操作性が高まり離脱率の低下やCVRの向上に繋がるため売り上げに大きく影響します。

現在のサイトがどのくらいモバイルフレンドリーになっているかは、Googleが提供しているLighthouseでテストをおこなえます。

▼ モバイルフレンドリーの対応を行う際は、以下のポイントを考慮して実装します。

ポイント説明
レスポンシブデザインの採用レスポンシブデザインを採用しデバイスに応じて、レイアウトや解像度などを自動的に調整します。
読みやすいフォントサイズと行間スマートフォンの小さな画面でも読みやすいように、フォントサイズや行間を適切に調整します。
タップできる要素の位置を調整するタッチスクリーンでは指を使うため、タップできる要素は十分な大きさと要素同士の間隔を取りましょう。
表示速度の高速化画像ファイルの最適化、不要なjsの削除、コードの最適化によりページのロード時間を短縮します。
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サイトをSSL化する

SSL化とは、HTTPSセキュリティでWEBサイトの通信を暗号化しデータの安全性を強化する技術の事です。ECサイトは決済時にクレジットカード情報や個人情報を入力するため、サイトのSSL化は必須となります。

SSL化を実施することで、データの流出や個人情報の漏えい、悪意のあるアクセスを防ぐことにつながります。

SSL化


また、GoogleはHTTPSをランキングシグナルに使用すると明言しているため、SSL化の有無は検索順位にも影響します。

Google は過去数か月にわたり、暗号化された安全な接続をサイトで使用していることを検索のランキング アルゴリズムのシグナルとして考慮するテストを実施してきました。このテストで十分な結果が得られたため、Google はランキング シグナルとして HTTPS を使用することにしました。

Google検索セントラル:ランキング シグナルとしての HTTP

今ではほとんどのサイトがSSL化を行っているため、直接的な検索順位への影響はあまりありませんが、ユーザーの安全性を確保するためにも、SSL化は最初に行っておくべきです。

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ECサイトSEO対策③:被リンク獲得

被リンクとは、第三者のサイトから自社のサイトに向けてリンクをしてもらう事を指します。

被リンク


Googleの検索エンジンは他サイトからのリンクを「投票」と考えるため、多くのサイトからリンクを獲得しているサイトは信頼できる人気のサイトと判断します。

特許を取得した PageRank のアルゴリズムでは、ページ間のリンクを「投票」と解釈し、どのサイトが他のページから最も良い情報源として投票されているかを分析します。

Googleが掲げる10の事実

ECサイトも多くのサイトからリンクされる事で、信頼出来るサイトと検索エンジンから評価され検索順位が上昇します。

▼ ECサイトで被リンクを獲得するおすすめの方法は以下の3つです。

  • 関連する企業からリンク付きで紹介してもらう
  • 商品のプロモーションをおこなう
  • ユーザーにとって役立つコラムページを作成する

それぞれ解説します。

8-1

ECサイトで被リンクを獲得する方法

被リンクを獲得するための基本は、優れたコンテンツを作る事です。ECサイトの場合は、使いやすいUI、商品ページの情報量、高品質な画像などユーザーが満足するWEBサイトにした上で以下で紹介する被リンク獲得の施策をおこないます。

関連する企業からリンク付きで紹介してもらう

基本的に被リンクは「紹介したい」と思ってもらえて初めて獲得出来るため、最初は獲得するのが難しいです。そのため、まずは関わりがある企業から紹介してもらうなど難易度の低い所から被リンク獲得施策をおこないます。

例えば、メーカーの商品を代理で販売している場合は、メーカーのサイトに販売業者としてリンク付きで紹介してもらいます。メーカーの公式サイトで紹介されれば、被リンク効果だけでなくメーカー既存の顧客に対して、自社のサイトが信頼できる販売パートナーであることを示すことができます。

自社商品を販売している場合は、「取引先の企業に紹介してもらう」「商品のジャンルに関連するメディアに掲載してもらう」「ECサイトを紹介しているリンク集に登録する」「新商品に関するプレスリリースを配信する」などをおこない、被リンクを獲得します。

プレスリリースやリンク集は、殆どがnofollowリンクのためSEO効果は高くありませんが、ないよりはまだ良いです。

最初は費用を掛けず、コツコツ手堅い所から攻めていきましょう。

商品のプロモーションをおこなう

ECサイトの被リンク獲得の基本は、商品のプロモーションを積極的におこなう事です。商品を多くのユーザーに知ってもらう事で、商品ページや商品一覧ページへ被リンクを設置してくれる可能性が高まります。

商品のプロモーションをおこなう際には、ソーシャルメディアを活用することが重要です。Facebook、Instagram、Pinterestなどのプラットフォームは、製品を視覚的に魅力的な方法で紹介し、幅広いユーザーに対してアピールする事が出来ます。

また、インフルエンサーに製品を紹介してもらうことも効果的です。インフルエンサーによる製品のレビューや紹介は、新しい顧客層にリーチし、サイトへの被リンクを増やす可能性があります。

さらに、関連性の高い業界イベントや展示会に参加し、製品を展示することも有効です。これにより、業界内の他のWEBサイトやブログで商品へ言及してもらえる可能性が高まり、被リンクが増加します。

商品プロモーションは、プレスリリースで新製品の発表や特別キャンペーンをおこなうことも重要です。

ユーザーにとって役立つコラムページを作成する

被リンクは、ユーザーが「誰にか紹介したい」と思う事で獲得する事ができます。商品自体を気に入ってくれてブログ等で紹介してくれるのが一番良いですが、簡単には紹介して貰えません。

特に一般的な認知度が低い商品は紹介されにくく、ECサイトを立ち上げた初期段階では商品を紹介してもらうのは難しいでしょう。そこで、商品そのものではなく、商品に関する役立つ情報を発信する事で被リンク獲得を狙います。

例えば、レザーシューズのケア商品を販売しているサイトでは「靴磨きの方法」や「シューツリーのメリット」「ブラシの比較」などの記事ページを作成します。このようなコンテンツは商品に比べて紹介されやすいだけだけではなく、同様のページからの引用やSNSでの拡散も期待出来ます。

役立つ情報を発信する事で、被リンク獲得だけではなく、企業の信頼性の向上にも繋がるため積極的に取り組みましょう。具体的なコンテンツの作成方法は、別記事で解説しているため参考に進めてみてください。

【関連記事】:被リンクを増やす(ユーザーが紹介したくなる)コンテンツの作成方法

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ECサイトのSEO対策④:コンテンツSEO

ECサイトのSEOでは「商品名」+「通販」や「商品名」+「安い」など購入に近いキーワードでSEO対策をおこないますが、以下のようなキーワードでも上位表示を狙う場合はコンテンツSEOに取り組む必要があります。

  • 「商品名」+「おすすめ」や「人気」に関するキーワード
  • 「商品名」+「使い方」に関するキーワード
  • 「商品名」+「高級」や「高性能」など製品の特徴に関するキーワード
  • 「商品名」+「比較」など製品同士の比較に関するキーワード

このような、購入を検討する前段階で情報収集をおこなっているユーザーを潜在層と言い、キーワードの項目で紹介した「Knowクエリ」や「Doクエリ」に該当します。

▼ 潜在層向けに記事コンテンツを作る事で、以下のメリットがあります。

  • 将来商品を購入する可能性があるユーザーを獲得できる
  • キーワードに関連するページが増えるため検索エンジンからの評価が高くなる
  • ユーザーにとって役立つ情報を記事にする事でサイトが信頼される
  • Amazonや楽天など大手モールが検索結果に表示されないキーワードで集客できる

ECサイトにおいてもコンテンツSEOは有効な施策のため、社内にリソースがあるなら取り組みましょう。

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ECサイトのコンテンツSEOでおすすめのキーワード例

「商品名」+「おすすめ」や「人気」に関するキーワード

コンテンツSEOで一番成果が出やすいのが「〇〇(商品名)+おすすめ」や「〇〇(商品名)+人気」などのキーワードです。これらのキーワードで検索する人の心理状況は、「購入を前提として、おすすめの商品を探している」と推察できます。

比較検討をしている状態とも考えられるので、自社サイトのページを訪れたときに購入に繋がるような訴求をおこなっていくことが大切です。人気のある商品やおすすめの商品を紹介して、ユーザーに行動を起こしてもらえる導線を作っておきましょう。

「商品名」+使い方」に関するキーワード

「〇〇(商品名)+使い方」というキーワードへの対策も効果的です。使い方をメインに解説するコンテンツとなるので、商品を購入することが決まった人が対象となります。

おすすめの商品の使い方を具体的に解説すれば、購入後の状態をイメージしやすくなるでしょう。商品を購入することで生活が便利になったり、不満を解消できたりすることが分かれば、購入率アップに繋がります。

先ほどの「商品名+おすすめ」のキーワードで対策したコンテンツから、使い方に関連するキーワードの記事へと内部リンクで誘導するのも効果的です。

「商品名」+「高級」や「高性能」など製品の特徴に関するキーワード

少しターゲットを絞ったテクニックとして、「〇〇(商品名)+高級」「〇〇(商品名)+高性能」など製品の特徴に関するキーワードを対策するという方法もあります。

このキーワードは性能面やブランド性を気にしている人が検索する傾向にあり、イメージに合致した商品が購入されやすいです。高性能な商品を探している方への訴求では、特徴のみをアピールするのではなく、利用することで得られるベネフィットを提示するとより購入されやすくなります。

製品の特徴に関するキーワード対策する場合は、コンテンツ内にベネフィットを訴求する文章を入れておくと効果的です。特徴や製品だけを紹介するのではなく、「その商品を手にすることでどんな利益を得られるのか」という部分をアピールしていきましょう。

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まとめ

ECサイトのSEOは、ユーザーの獲得・売上の向上に直結する重要な施策です。競争が厳しくなりつつあるEC市場で勝ち抜くためには、SEO対策は必須といえるでしょう。

▼ ECサイトでおこなうべきSEO対策は、以下の通りです。

  • サイトの基本設計
  • クロール・インデックス処理
  • ユーザビリティの向上
  • ドメイン評価の向上
  • コンテンツ制作

それぞれに、具体的な施策と意識すべきポイントが存在します。おこなうべきことが多くて大変ではありますが、可能な限りすべておこなうことが大切です。

SEO対策をおこなう上では、以下のポイントを意識しましょう。

  • 商品数を増やす
  • 商品レビューを集める
  • 返金・返品ポリシーを構造化データでマークアップする
  • 商品ページのテンプレートを充実させる
  • カテゴリ一覧ページの上部に余計なコンテンツを入れない
  • altタグを使い画像の内容を検索エンジンに伝える
  • 販売終了商品のページを適切に処理する

ECサイトを検索上位に表示させられるように、少しずつSEO対策をおこなっていきましょう。

ECサイトSEOバナー

この記事を書いたライター

SEO施策部

SEMを軸にSEOの施策を行うオルグロー内の一部署。 サイト構築段階からのSEO要件のチェックやコンテンツ作成やサイト設計までを一貫して行う。社内でもひときわ豊富な知見を有する。またSEO歴15年超のノウハウをSEOサービスに反映し、3,000社を超える個人事業主から中堅企業までの幅広い顧客層に向けてビジネス規模にあった施策を提供し続けている。

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