コンテンツSEO E-E-A-Tとは?GoogleのSEOで重要な評価基準を解説

SEOを行っていると「E-E-A-T」をよく耳にすると思いますが、概要は理解していても具体的な内容や何をすればE-E-A-Tの評価が高くなるのか分からない方も多いかと思います。今回は、Google検索品質評価ガイドラインの翻訳と実際の経験を元に、E-E-A-Tについてと評価を高める方法を完全解説します。
E-E-A-Tとは
E-E-A-Tとは、Google検索品質評価ガイドラインで重要と定義されている評価基準です。Experience(経験)・Expertise(専門性)・Authoritativeness(権威性)・Trust(信頼)の頭文字から作られた言葉で、コンテンツSEOの指標になります。
E-E-A-Tは、「イーイーエーティー」または「ダブルイーエーティー」と読みます。2014年にE-A-Tが公式に発表され、2022年にExperience(経験)が追加されてE-E-A-Tになりました。
経験・専門性・権威性は、ページの種類やトピックによって重複する場合があります。例えば、料理研究家がレシピを書くと、そのページには料理研究家の経験・専門性・権威性のすべてが含まれることになります。結果として、そのページは信頼できるページだとGoogleに判断される可能性が高いです。
また、E-E-A-Tは検索順位に影響を与えるアルゴリズムではなく、ページの品質(PQ:ページクオリティ)を評価する上での基準となります。
ここがE-E-A-Tを理解する上で一番ややこしいポイントですが、簡単に言うと、
- アルゴリズム:ランキングを決定する仕組み
- E-E-A-T:WEBぺージを評価する上での評価基準
となります。
つまり、E-E-A-Tの評価基準を元に評価されたWEBサイトが、検索結果に正しく表示されるように調整するのがアルゴリズムのアップデートであり、E-E-A-Tを高めることで間接的にランキングに影響を与えます。
そのため、SEO対策を行う場合はE-E-A-Tを理解した上で検索意図を満たすコンテンツを作成する必要があり、SEO対策にてランキングを上昇させたページの検索順位を維持する上で重要となります。
念のためですが、これらのガイドラインは、Google のさまざまな検索ランキング システムのパフォーマンスを検索評価者が評価するために使用するものであり、ランキングに直接影響することはありません。また、Google 検索で上位に表示されるために自分のコンテンツを自己評価する方法を理解したいと思っているクリエイターにとっても有用です
品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に Experience の E を追加
Google の自動システムは、さまざまな要因に基づいて優れたコンテンツをランク付けするように設計されています。関連するコンテンツを特定した後、最も役に立つと判断されたコンテンツに高い優先順位を付けます。そのために、どのコンテンツが、エクスペリエンス(Experience)、高い専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trustworthiness)、すなわち E-E-A-T の面で優れているかを判断するための要素の組み合わせを特定します。
E-E-A-T と品質評価ガイドラインについて
E-A-Tからの変更点
E-A-Tとは、Googleが質の高いWEBサイトの評価基準を定めたものです。Expertise(専門性)・Authoritativeness(権威性)・Trustworthiness(信頼性)の3つから構成されるため、頭文字を取ってE-A-Tと名付けられました。
Experience(経験)の追加に伴う変更点は、Trustworthiness(信頼性)の位置づけです。E-A-Tの場合は、専門性・権威性・信頼性の3つの項目が並列に掲げられていました。
しかし、2022年に追加されたGoogle検索品質評価ガイドラインの図解からは、経験・専門性・権威性によって信頼が成り立つといった位置づけに変更されました。
注目すべき点は、Trustworthiness(信頼性)からTrust(信頼)に変更されている所です。これにより、”3つの項目を満たすことで「信頼」となる”とGoogleが考えていることが考察できます。
つまり、信頼できるコンテンツは経験・専門性・権威性から生まれます。記事の信頼性を高めるためには、実際に利用した人の経験・専門的な知識・運営企業の認知度の高さなどが求められます。
また、図解を見るとそれぞれの円が重なっています。このことから専門性が権威性を満たすケースもあれば、体験が専門性を満たすケースなど様々なパターンがあることが分かります。
Experience(経験)
経験(Experience)とは、コンテンツ制作者の実体験や経験値に関する項目です。
経験がどのようなものにあたるかは、Google検索セントラルの以下の文章が参考になります。
実際に製品を使用している、実際にその場所を訪問している、誰かが経験したことを伝えているなど、コンテンツにある程度の経験が織り込まれているかどうかも評価されます。状況によっては、そのトピックに関連して実体験をもつ人が作成したコンテンツが最も高く評価される場合もあります。
品質評価ガイドラインの最新情報:E-A-TにExperienceのEを追加 | Google検索セントラルブログ
具体的には、コンテンツ制作者自身が製品を使ってみた感想や、人気スポットへ足を運び体験した内容など、実際に経験した物事に対しての口コミを、コンテンツ内に記載することで評価を受けやすくなります。
例えば、人気のスポットを紹介するサイトが2つあったとして、サイトAは人気スポットの詳細が記載されている、サイトBには詳細と実際にその場所で体験した感想や写真などがあった場合、サイトBの方が経験(Experience)の評価は高くなります。
実際に使用せずネット上のレビューを集めて口コミを掲載しているサイトと、商品を購入して実際に使用した人の口コミが掲載されているサイトの場合も、同様に後者の方が経験(Experience)の評価は高くなります。
また、システム開発に関する経験が数週間の人が利用した開発ソフトに関する体験談よりも、開発経験が20年の人が利用した感想をまとめた体験談の方が信頼性が高く評価に繋がりやすいと言えるでしょう。
このように、Experienceでの評価はどれだけ経験があるかや、自身で体験した内容がコンテンツに反映されているかが重要となります。
Googleはコンテンツの独自性を評価すると明言しており、体験や、経験をサイトに記載することはこれから商品の購入やサービスの導入を検討しているユーザーにとって役に立つコンテンツであり、体験者独自のコンテンツとなるため掲載されているサイトの価値の向上に大きく影響します。
Chat GPTなどAIによって質問の答えを簡単に得ることができますが、AIには体験や経験を踏まえた回答をすることはできません。
そのため、今後Google検索においてはより経験(Experience)が重要視されるようになると、SEM Plus編集部では考察しています。
Expertise(専門性)
Expertise(専門性)は、WEBサイトが専門的な情報を提供できているかを指します。
例えば、そのトピックに関する専門家が作成したコンテンツであれば、知識が豊富、且つある程度の質が認められるため専門性が高いとの判断に繋がります。
例えば、サッカーのスパイクを販売しているサイトの場合、サイト運営者が書いた選び方よりも、サッカーシューズのメーカーで開発をしている担当者やプロのサッカー選手が書いた選び方の方が専門性が高く信頼できます。
このように、専門家が書いた記事であれば、知識がない人より細部まで情報が提供できるため、多くのユーザーにとって役立つコンテンツになりExpertise(専門性)での評価が高まります。
また、WEBサイトに様々なジャンルのコンテンツが混在しているよりも、1つのジャンルに特化しているほうが、専門性が高いと判断されやすいです。
例えば、サイトAではスポーツ全般の情報を取り扱っています。サイトBではサッカーに特化した情報を取り扱っています。この場合、サッカーについてはサイトBの方がExpertise(専門性)の評価が高くなります。
そのため、オウンドメディアを立ち上げる場合は特定のジャンルに絞ってコンテンツを制作しましょう。アフィリエイトを始めるのであれば、雑貨ブログより特化ブログから始めた方が良いとよく言われるのもこういった理由からです。
Expertise: Consider the extent to which the content creator has the necessary knowledge or skill for the topic.Different topics require different levels and types of expertise to be trustworthy. For example, which would you trust: home electrical rewiring advice from a skilled electrician or from an antique homes enthusiast who has no knowledge of electrical wiring
General Guidelines:3.4 Experience, Expertise, Authoritativeness, and Trust (E-E-A-T)
【SEM Plus編集部 翻訳】
専門知識::コンテンツ作成者がトピックについて必要な知識やスキルをどの程度持っているかを考慮してください。トピックが異なれば、信頼に足る専門知識のレベルや種類も異なります。たとえば、熟練した電気技師からの家庭用電気配線の再配線のアドバイスと、電気配線の知識がないアンティークの家の愛好家からのアドバイスのどちらを信頼しますか?
Authoritativeness(権威性)
Authoritativeness(権威性)は、Webサイトがどのくらいの人に認知・信頼されているかを示す指標です。具体的には、「この情報を調べるならこのサイトだ」と多くの人から認められている状態のことを指します。
権威性は、サイト運用元の知名度や組織の大きさ、公的な機関かどうか、オンライン・オフラインでの認知度が高いかどうか、などから判断されます。
例えば「パスポート 更新 やり方」とキーワードで検索した場合、検索1位には
https://www.gov-online.go.jp/useful/article/202301/1.html
このサイトが表示されます。
このサイトは日本政府が運営しているサイトのため、権威性が非常に高く1位に表示されていると考えられます。特定のトピックにおいては法人が運営するサイトより、公共機関などが運営するサイトの方が権威性が高いため上部に表示されます。
では、一般的な法人は権威性を意識する必要が無いかというとそうではありません。自社のビジネス情報やサイトが、権威性の高いソーシャルメディアや有名なサイトに掲載されることで、実態があり信頼性できる会社と判断され権威性・信頼性は高まります。
また、企業だけに該当するものではなく、WEBサイトやメディア制作者、著者の権威性もトピックによっては重要となるでしょう。
Authoritativeness: Consider the extent to which the content creator or the website is known as a go-to source for the topic. While most topics do not have one official, Authoritative website or content creator, when they do,that website or content creator is often among the most reliable and trustworthy sources. For example, a local business profile page on social media may be the authoritative and trusted source for what is on sale now. The official government page for getting a passport is the unique, official, and authoritative source for passport renewal.
General Guidelines:3.4 Experience, Expertise, Authoritativeness, and Trust (E-E-A-T)
【SEM Plus編集部 翻訳】
権威性:コンテンツ作成者またはWebサイトが、そのトピックの信頼できる情報源としてどの程度知られているかを検討してください。ほとんどのトピックには、公式の信頼できるWebサイトまたはコンテンツ作成者が1人もいませんが、ある場合、そのWebサイトまたはコンテンツ作成者は、多くの場合、最も信頼できる情報源の1つです。たとえば、ソーシャルメディアに掲載された、ローカルビジネスのプロフィールページは、現在販売されている商品の信頼できる情報源である可能性があります。
※ SEM Plus編集部では、ガイドラインに記載されている「コンテンツ作成者」とは人ではなく、コンテンツを作成している機関や会社、またはサイトと捉えています。
Trust(信頼)
Trus(信頼)とは、「誰が作ったコンテンツなのか?」「WEBサイトに記載された情報がどれだけ信頼できるか?」などユーザーにとってどれだけ信頼ができるサイトなのかが関係します。
信頼性はE-E-A-Tの中では一番重要な項目となり、他の項目を満たしていても信頼性が低い場合、サイトは評価されません。なぜなら、専門知識があり経験も豊富で権威性が高く見えても、詐欺のサイトであればユーザーが被害に合う可能性があるからです。
信頼性を担保するには、サイトのセキュリティの強化や運営元の会社名、住所、連絡先などの著者情報、情報の引用元・参照元の明示が重要です。
例えば、オンラインショッピングをする場合、サイトAは個人が運営しているサイトでSSL化されていません。また、返品・返金ポリシーも明確な記載がありません。
一方、サイトBは企業が運営しているサイトでSSL化されているだけではなく、返品・返金ポリシーも明確に記載されており構造化マークアップによって検索結果にも表示されています。
この場合、比較すると明らかにサイトBの方が信頼性が高いため、Trust(信頼)の評価が高くなります。
また、自身の信頼性を担保するために、信頼できる第三者のサイトに掲載されている必要もあります。多くのユーザーから高評価の口コミを獲得しているサイトも、信頼性が高いと言えるでしょう。
ただし、製品宣伝のためにインフルエンサーへ報酬を支払い口コミを書いてもらった場合は信頼性が高いとは言えません。
このように、信頼性の項目は、様々な要素を総合的に判断して評価されます。様々な角度からユーザーにとって何が信頼に繋がるのかを考えて信頼性を高める施策をおこないましょう。
Finally, there are many aspects of Trust, some which are not captured by Experience, Expertise and Authoritativeness.Please consider other aspects in your overall Trust assessment, such as customer service information for online stores or peer-reviewed publications for academic authors. If a page is untrustworthy for any reason, it has low E-E-A-T.
General Guidelines:3.4 Experience, Expertise, Authoritativeness, and Trust (E-E-A-T)
E-E-A-Tがガイドラインに追加された背景
そもそも、E-A-TがGoogleの評価基準として導入された背景には、ユーザーに利益のない低品質コンテンツが量産されたことが挙げられます。
Googleは、ユーザーに有益なコンテンツを提供することを第一に掲げています。しかし、以前はGoogleの検索アルゴリズムの精度が低く、不正なリンクの大量獲得やキーワードの羅列などの悪徳な手法でもSEO効果がありました。
その結果、低品質コンテンツや間違った情報が検索上位に表示されて問題となりました。
このことから、Googleは「E-A-T」を定めて検索品質評価者が高品質なコンテンツが検索結果に表示されているかどうかを判断する基準を作成しました。
「E-A-T」を定めた以降は検索品質評価者のフィードバックを基に、コアアルゴリズムのアップデートをおこない高品質なコンテンツを上位表示するように改善を続けています。
また、現在でも「E-E-A-T」を定義するなど検索品質評価ガイドラインを日々更新して、よりユーザーにとって価値の高い検索結果になるよう改善を続けています。
SEOやコンテンツ制作でE-E-A-Tが重要な理由
SEOやコンテンツ制作でE-E-A-Tが重要な理由は、間接的に大きなSEO効果が期待できるからです。Google検索セントラルでは、以下のようにE-E-A-Tの重要性を説いています。
E-E-A-T自体はランキングに直接影響する要因ではありませんが、E-E-A-Tが優れているコンテンツを特定できる要素の組み合わせを使用することは有効です。たとえば、Googleのシステムでは、人の健康や安全、経済的安定、社会の福利厚生に大きく影響する可能性のあるトピックについては、E-E-A-Tが優れたコンテンツを特に重視します。Googleはこうしたトピックを「YourMoneyorYourLife」、または略してYMYLと呼びます。
有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成 | Google検索セントラル
簡単に言うと、直接のSEO効果はないが専門性を高めることで、権威性や信頼性にも相乗効果があり、E-E-A-Tに準拠した高品質なコンテンツを作れば、間接的なSEOの効果があると言うことです。
繰り返しになりますが、E-E-A-Tは直接ランキングを決める要素にはなっていません。
ただし、E-E-A-Tはサイトを評価する基準のため、アルゴリズムのアップデートがおこなわれる際にE-E-A-Tの評価が高いかどうかはサイトの順位に大きく影響します。
つまり、E-E-A-Tを考慮しないページは次のアップデートで順位が下落する可能性があるということです。その証拠に最近のアップデートでは、コンテンツの内容が低品質にも拘わらずドメインパワーの強いサイトの下層ディレクトにページを作り順位を上げていたサイトが軒並み下落しました。
もちろん、E-E-A-Tだけを重視すればSEO効果に繋がるわけではありませんが、公式にGoogleが開示している評価基準であるため、内容に沿ったページ作成をおこなうことがランキングを高めて維持するために重要です。
E-E-A-Tで高評価を獲得するための施策14選
E-E-A-Tを高めてSEO対策になる方法14選を紹介します。Experience(経験)・Expertise(専門性)・Authoritativeness(権威性)・Trustworthiness(信頼性)それぞれを解説します。
自サイトのSEO対策に取り入れてみてください。
Experience(経験)の高め方
Experience(経験)に分類されるSEO対策を紹介します。
経験・体験を入れたコンテンツを制作する
Experience(経験)を高めるには、自身が体験・経験した内容をコンテンツに追加します。
注意すべきは、体験したトピックは専門家からのアドバイスとは大きく異なる点です。経験とは、「実際にその場所に行った」「実際にサービスを使った」「製品・商品を利用した」このような実際の体験談を元にコンテンツを作成することで、自身の感想を取り入れることです。
例えば、MEOの対策方法を知りたいのであれば経験豊富なMEOコンサルタントの話を聞きたいと思いますが、MEO対策会社を選ぶのであれば、実際にそのMEO対策会社を利用した人の声を聴きたいと思うはずです。
企業サイトにあるサービス紹介ページのみでは、ユーザーにとって有益な情報だとは言い切れません。MEO対策会社のサービスを実際に利用した結果、「上位表示に繋がった」や、「売り上げに繋がった」反対に、「効果が感じられなかった」などリアルな情報が書いてある方が価値のある情報だと言えます。
この場合、お客様の声としてサービスの感想などをサイトに記載することで、Experience(経験)が高まるでしょう。
また、経験を高めるにあたっては、知識や経験値の高い人が書いた情報の方が評価に繋がります。
そのため、SEM PlusのMEOの記事の執筆は、実際に1,000社以上のビジネスアカウントの運用経験と各地でおこなっている「Googleビジネスプロフィール 運用セミナー」の講師の経験を持つ弊社の林 洋平が執筆・監修をおこなっています。

そのほかにも、その商品を使ったことで訪れた変化や実現したことも経験です。経験を記事に記載すれば、Experience(経験)での評価が高まります。
Expertise(専門性)の高め方
Expertise(専門性)に分類されるSEO対策を3つ紹介します。
著者情報を充実させる
著者がその業界において専門性が高い場合は、著者の情報を充実させ、専門性の高さをGoogleとユーザーの双方に伝えましょう。
著者情報には、取得している資格や経歴、出版した本の情報など自身の専門性をアピールできる項目は全て記載した方が効果的です。
なぜなら、「誰がコンテンツを作成しているか」が重要視されているからです。また、資格や本を提供しているサイトへのリンクや、著者が運用しているSNSへのリンクも合わせて掲載しましょう。
著者情報の充実は、専門性だけでなく権威性を担保するケースもあります。著者情報が外部サイトにサイテーションされると、権威性があるとGoogleから認知されるからです。
コンテンツの作成者が誰であるかを明確にしている場合は、E-E-A-T のコンセプトに沿っており、成功への道のりを歩んでいるといえるでしょう。著者の情報が求められるであろうコンテンツでは、バイラインを記載するなどして正確な著者の情報を追加することを強くおすすめします。
Google検索セントラル:コンテンツに関する「誰が、どのように、なぜ」を考える
専門家への取材を実施する
サイトの専門性を高めるには、専門家への取材や監修を実施しましょう。取材する専門家の知名度が高ければ、専門性とともに権威性も高まります。
取材した事実・専門家のプロフィール・著者情報などを明示すれば、信頼性も向上します。ただ、YMYLのように元々専門性の高さが必要なジャンルにおいてはどのサイトも専門家の監修を入れています。
そのため、競合よりも専門性を高めるには、同じ業界の専門家複数人に対してアンケートをおこないアンケート結果をコンテンツに掲載してより専門性の高いページを作成することが求められます。
例えば、とある薬の効果について1人の専門家の意見よりも、10人の専門家の意見があるページの方がユーザーは専門性が高いページと判断するのではないでしょうか?
このように競合よりも専門性を高めるためにはこのように更に専門性を高める工夫が今後は重要となります。
ただし、アンケートの結果だけではなく、「誰にどのような方法でアンケートを取ったのか」など結果だけではなくアンケートのプロセスまで示す必要があります。
たとえば商品レビューでは、テストした商品数、テストの結果、テストの実施方法を、テストを実施した証拠となる写真などとともに確認してもらうことでユーザーの信頼を得ることができます。詳細については質の高い商品レビューを書くためのヘルプページをご覧ください。
Google検索セントラル:どのように(コンテンツが作成されたか)
特定のジャンルに特化したWEBサイトにする
WEBサイトで扱うテーマが狭くなるほど、サイトの専門性は高くなります。
レシピサイトで例えると、和食レシピ20ページ、洋食20ページ、アジア料理20ページを掲載したWEBサイトより、和食レシピ60ページを掲載したWEBサイトの方が、同じレシピを扱うサイトでも和食のレシピにおいては後者の方が専門性が高いと評価されます。
専門性の観点では、広く浅くより狭く深くを意識しましょう。ただし、そのジャンルに十分な検索ニーズがないとアクセスアップは困難です。検索ボリュームを事前にチェックし、バランスを考えて扱うジャンルの範囲を決定しましょう。
弊社メディアの「SEM Plus」ではSEMについて専門性を高めるために「SEO」「MEO」「コンテンツSEO」に特化したメディアにしています。
Authoritativeness(権威性)の高め方
Authoritativeness(権威性)を高めるためのSEO対策を3つ紹介します。
被リンクを獲得する
被リンクを多く獲得すると、Googleから権威性のあるコンテンツだと認識されます。
ユーザーが求める価値のあるコンテンツや役立つコンテンツは、外部サイトやSNSから被リンクが集まります。被リンクが重要だとGoogleが認識しているのは、「Googleが掲げる10の事実」において明らかです。
Googleは被リンクを、外部サイトからの投票のようなものだと考えています。そのため、多くの被リンクを集めたコンテンツは権威性が高いと評価されるのです。また、権威のあるサイトから被リンクをもらえれば、自社サイトの権威性も向上するでしょう。
被リンクは、権威性の向上だけではなく直接的なSEOにも役立ちます。
サイテーションを獲得する
SNSや外部サイトに自社サービスや自社のビジネス情報が掲載されることを意味するサイテーションの獲得は、権威性の評価を高めます。
なぜなら、多くのサイトに掲載されているということは知名度があると判断することができるからです。
例えば、SNSで多くのユーザーにシェアされているメディアAと全くシェアされていないメディアBでは明らかにメディアAの方が権威性が高く信頼に繋がると言えます。
サイテーションのSEO効果についてGoogleは言及していません。しかしMEOにおいてはGoogleビジネスプロフィールの公式ヘルプページに「視認性の高さ」が重要だと記載があります。
そのため、SEOでも多くの専門家が検索結果に知名度が大きく関係していると考えています。
視認性の高さ
Googleビジネスプロフィールヘルプ:視認性の高さ
視認性の高さとは、ビジネスがどれだけ広く知られているかを指します。ビジネスによっては、オフラインでの知名度の方が高いことがありますが、ローカル検索結果のランキングにはこうした情報が加味されます。たとえば、有名な博物館、ランドマークとなるホテル、有名なブランド名を持つお店などは、ローカル検索結果で上位に表示されやすくなります。
また、ポジティブな引用・言及が多いと、より高いSEO効果が見込めます。
指名検索を増やす
指名検索が多いサイト、または企業は知名度が高く権威性も高いと評価されます。指名検索を増やすには、自社のブランディングを強化する必要があるため、難易度は高いですがその効果は大きいです。
例えば「牛タン 通販」と検索すると5位以内に、「おうちでたん君」というサイトが表示されますが、その他ランクインしているサイトに比べるとページ数や被リンク数が極端に少ないです。
では、なぜ5位以内にランクインしているかというと、YouTubeやSNSで多く紹介されているため指名検索が多いと考えられます。
このように、指名検索を増やすことでサイトの権威性が高まり上位表示されるケースがあります。
自社のブランディング力を高めることは、社会的な認知度の向上や製品・サービスの営業をおこなう上でも重要なため会社として取り組みましょう。
Trus(信頼)の高め方
Trust(信頼)を高めるためのSEO対策を9つ紹介します。
前述した通り、基本的に信頼性とは「経験」「専門性」「権威性」の3つを高めることで得られるものですが、E-A-Tの頃の信頼性を高める上で効果的だった施策を紹介します。
URLをHTTPS化する
URLのHTTPS化は、WEBサイトの信頼性を担保する上で大前提です。
「https://」ではじまるURLは、SSL(Secure Sockets Layer)という通信暗号化技術を利用しています。
例えば、ECサイトでクレジットカード情報をやりとりするなら、情報漏洩防止に暗号化は必須です。
Googleは2014年に、HTTPS化が検索順位を決定する1つの要素だと発表しました。
Googleは過去数か月にわたり、暗号化された安全な接続をサイトで使用していることを検索のランキングアルゴリズムのシグナルとして考慮するテストを実施してきました。このテストで十分な結果が得られたため、GoogleはランキングシグナルとしてHTTPSを使用することにしました。
ランキングシグナルとしてのHTTPS | Google検索セントラルブログ
なお、SSLには3つの認証レベルがあります。
- 無料のドメイン認証(DV)
- 企業実在認証(OV)
- 拡張認証(EV)
SSL化するなら無料のドメイン認証が手軽ですが、信頼性に重点をおくなら企業実在認証(OV)以上がおすすめです。

Whois情報を公開する
Whois情報を公開すれば、利用しているドメインの信頼性が向上します。
Whoisとは、ドメインのIPアドレス・登録者名・登録年月日などを確認できるサービスです。
▼ Whoisでは以下のような情報がわかります。
- 登録ドメイン名
- 登録年月日
- ドメインの有効期限
- 登録者の名前
- 住所

Whoisはドメイン登録者の情報の公開を義務づけており、原則として非公開にはできません。ただし、Whois情報を代理公開すれば、ドメイン登録者の個人情報を保護できます。
代理公開になっている場合は、契約しているドメインサービスで代理公開を解除すればWhois情報が公開できます。
Whoisを公開するかしないかは細かい施策ではありますが、誰がドメインの登録者なのかをユーザーと検索エンジンに伝えることで、信頼性が高まる可能性があるため公開しましょう。
Wikipediaに登録する
Wikipediaから言及されていると信頼性が向上します。
Wikipediaは、非営利団体が運用しているため公平なサイトです。また、Google検索品質評価ガイドラインで何度も言及されていることから、Googleが信頼している参照元だと考えられます。
ただし、ノーフォローなので被リンクにはならず直接的なSEO効果はありません。
Wikipediaではセルフプロモーションが禁止されているので、中立的に自社の情報を登録しましょう。また、関連するページ内で自社に言及するのもおすすめです。
運営者情報・会社概要を充実させる

WEBサイトの運営者情報・著者情報・会社概要の充実はコンテンツの信頼性を高めます。
そのほかにも、お問い合わせ・プライバシーポリシー・コンテンツ作成のガイドラインの明記・Q&Aなどの設置も信頼性向上に有効です。
また、ECサイトにおいては返金・返品ポリシーが構造化データで検索結果に表示されるようになったため、構造化マークアップをしておくと検索エンジン・ユーザーからの信頼性向上に繋がります。
このように、ユーザーが安心・信頼できる情報は積極的に公開し、WEBサイトの信頼性を高めましょう。
情報やデータの引用元を記載する
信頼性を高めるには、正確な情報の発信が不可欠です。正確な情報の定義はトピックによって異なりますが、情報の引用元を記載することで正しい情報だとユーザーに知らせることができます。
ただし、引用元の信頼性が低い場合は信頼性には繋がりません。
▼ 信頼性が高い引用元の例は以下の通りです。
- 行政・国会・司法などを含む公的機関
- メーカーの公式ページ
- 研究機関や企業の調査結果・統計データ・公式発表
- 論文
- 大手新聞社・メディアの報道
このように、公的な機関や大学など社会的に権威性が高いとされているサイトが提供しているデータであれば、引用元として信頼することができます。
正確な情報を引用することはユーザーの役に立つだけでなく、Googleからの評価につながります。信頼性を担保するために、しっかりと情報ソースが信頼できるかチェックしましょう。
Googleビジネスプロフィールに登録する

Googleビジネスプロフィールに登録すれば、ユーザーからの信頼性アップにつながります。
Googleビジネスプロフィールは、Googleの検索結果やGoogleマップに企業・店舗情報を表示させられるサービスで、登録するには事業を行っている所在地(住所)が明確である必要があります。
そのため、Googleビジネスプロフィールに登録しているということは、実在している会社と検索エンジンが判断してくれるため、信頼性の向上に繋がるというわけです。
手続きは簡単なので、E-E-A-T向上のために登録しておきましょう。最近はユーザーに口コミ投稿を促して、他のユーザーからの信頼につなげるといった方法も注目されています。
ページタイトルで信頼できる記事だと伝える
監修者がいたり専門家が書いたりした記事は、その事実をタイトルに入れることで信頼性を高めることができます。
例えば、医療に関連するキーワードで検索した際に検索結果に【医師監修】と入っているタイトルのサイトの方がユーザーは信頼してクリックすることができます。
ただし、実際に医師が監修している必要があり、監修者の経歴やプロフィールを詳細に乗せていない場合はユーザーの信頼を裏切ることになるため逆効果です。
ページタイトルは表示される文字数が約30文字程度と限られているため、以下のようなタイトルが考えられます。
- 【監修:○○】○○○○
- マーケティングの専門家が解説!○○○○
タイトルを工夫すれば、E-E-A-Tだけでなくクリック率の向上も期待できます。
YMYLに該当するトピックではE-E-A-Tは特に重視されている
E-E-A-TはYMYLと深い関係にあります。YMYLとは何かを解説し、その上でなぜYMYLではE-E-A-Tが重視されるのか解説します。
まず、YMYLとは(Your Money or Your Life)の略語で、人々の生活や健康に関連するトピックに該当する項目です。
YMYL領域のトピックは、間違った情報がユーザーに与えるリスクが高く影響度が大きいため、Google検索品質評価ガイドライン上でも通常よりも、より高度なE-E-A-Tが必要と記載されている特別なジャンルです。
▼ YMYLには以下のようなジャンルが含まれます。
- 金融
- 医療
- 健康・メンタルヘルス
- 法律
- 災害情報
- そのほかに、養子・車・選挙などがYMYLに該当すると判断されるケースがある
YMYLに関するページの目的が情報提供やアドバイスの場合、信頼性を担保するために高度な専門知識と人々の人生において価値のある体験が求められます。
例えば、妊娠中に服用してよい薬のアドバイスは専門的な知識が必要不可欠です。
一方で、「妊娠後期に安全な体制で快適に眠れる枕の選び方」などの内容であれば、YMYL領域でも専門的な知識が必要とされず個人的な経験を共有する内容に、ニーズがある場合もあるでしょう。
専門家のコンセンサスと異ならない限り、YMYLトピックにおいて個人の経験がE-E-A-Tに資すると判断されるケースもあります。
上記の例も踏まえ、YMYL領域でコンテンツ制作をするときはE-E-A-Tを最大限に重視しましょう。
The topic of the page helps determine the standards for your overall PQ assessment. Pages on YMYL topics have higher standards than pages on non-YMYL topics.
General Guidelines:3.1 Page Quality Rating Considerations
【SEM Plus編集部 翻訳】
ページのトピックは、全体的な PQ 評価の基準を決定するのに役立ちます。YMYLトピックのページは、非YMYLトピックのページよりも高い基準を持っています。
E-E-A-Tに対するGoogleの認識
GoogleはE-E-A-Tを、コンテンツ品質を評価するための指標と認識しています。Googleはアルゴリズムを使った判断だけでなく、最終的には人間の思考に頼ってコンテンツのE-E-A-Tを評価しています。
Google検索品質評価ガイドラインは、Googleに雇用されている検索品質評価者に向けて作られました。検索品質評価者は世界に10,000人以上おり、ガイドラインに基づいた検索結果になっているかをGoogleにフィードバックしています。
【参照ページ】
検索品質評価者と協力して検索品質を向上させる取り組み
検索品質評価者の目的は、検索アルゴリズムが正しく機能しているかどうかの調査です。人間が高品質だと判断したコンテンツを上位表示するように、Googleではアルゴリズムの改善が続けられています。
E-E-A-Tは指標であるとともに、Googleが上位表示したいコンテンツの理想でもあります。
E-E-A-Tに関するよくある質問
E-E-A-Tに関するよくある質問を解説します。
前もって疑問を解消し、高品質でユーザーに役立つコンテンツを制作しましょう。
E-E-A-Tはスコア化されている?
E-E-A-Tは、検索アルゴリズムでスコア化されていないと考えられています。
ただし、E-E-A-Tに準拠したコンテンツが高く評価されやすいのは事実です。ユーザーに役立つ高品質のコンテンツを目指しましょう。
E-E-A-T(E-A-T)はいつから重要になったの?
E-E-A-Tの前身であるE-A-Tは、2014年3月31日にGoogleが発表してから徐々に重視されるようになりました。
2022年12月にGoogle検索品質評価ガイドラインへExperience(経験)が追加され、E-E-A-Tになりました。
E-A-Tは2010年代後半には浸透し、現在では多くのコンテンツ制作者がSEOに取り入れています。
E-E-A-TはすべてのWEBサイトに適用される?
E-E-A-Tは、すべてのWEBサイトにとって重要な指標です。特にYMYL領域では、E-E-A-Tを意識したコンテンツ制作が欠かせません。
ただし、GoogleはすべてのWEBサイトにE-E-A-Tが適用されるとは公表していません。しかし、検索順位を見る限りE-E-A-Tが非常に広範囲に影響するのは確かです。
E-E-A-Tが低いWEBサイトはどうなるの?
E-E-A-Tが低いWEBサイトは、ユーザーに有益ではないとGoogleから評価されます。そのため、検索順位が下がったり圏外に飛ばされたりします。
検索順位が低いとアクセスは一向に増えません。アクセス数が低調なWEBサイトでは更新のモチベーションが下がり、最終的には運営元によって削除されることが多いようです。
まとめ|E-E-A-Tを意識した高品質コンテンツで上位表示を目指そう!
E-E-A-TはGoogleが定義した指標で、WEBサイトやコンテンツの評価基準です。Experience(経験)・Expertise(専門性)・Authoritativeness(権威性)・Trust(信頼)の4つで構成されており、SEOでは4つの指標を満たす高品質なコンテンツが求められます。
今回紹介した、E-E-A-Tを高める施策以外にもそれぞれの項目を高める方法はあるため、日々どういった取り組みがユーザーからの信頼に繋がるのかを考えることが重要です。
過去には、被リンクの大量獲得だけで上位表示される時代もありました。しかし、現在ではGoogleのアルゴリズムの進化によってコンテンツの品質そのものが重視されています。
低品質コンテンツをいくら作っても、Googleから評価されずに検索流入も期待できません。E-E-A-Tに沿った高品質でユーザーに役立つコンテンツを作り、Googleの上位表示を目指しましょう。
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