SEO対策 グローバルナビゲーションとは?作り方のポイントやSEO効果について解説

「グローバルナビゲーション」とは、WEBサイト内の原則すべてのページに設置されている主要ページへの案内リンクのことを指し、「グロナビ」とも呼ばれています。サイト全体の構造、主要コンテンツを確認することができ、サイト評価にも繋がるためSEOにも重要です。本記事では、グロナビの種類・役割・作り方などについて解説していきます。
グローバルナビゲーションとは?
「グローバルナビゲーション」は、「グロナビ」とも呼ばれ、サイト内で主要ページへのリンクがまとめられている、共通の案内メニューの事を指します。SEO効果もある為、サイト作成時に重視するべき箇所です。
グローバルナビゲーションには、WEBサイトにおける主要なページ、例えば会社概要やサービス内容、料金、Q&A、お問合せなどのページを配置するのが一般的です。
PCで表示する場合はページの上部やサイドバー、あるいはページ下部に配置されることが多く、テキストで書かれることもあれば、メニューバーやタブで表示されることもあります。
最近は、スマホからWEBサイトを閲覧することも多くなった為、スマホ用のページにはハンバーガーメニューと呼ばれる3本線のグローバルナビゲーションが定番となりつつあります。

グローバルナビゲーションの役割について
グローバルナビゲーションの設置は、検索エンジンにとっても非常に重要な要素です。
Googleの品質評価ガイドラインでは、主要なコンテンツをメインコンテンツと位置付け、グローバルナビゲーションを含むサイドバーやフッター部分をサブコンテンツとして定義しています。

Googleではサブコンテンツによるページ間のナビゲーションのわかりやすさや、使い勝手の良さをサブコンテンツの評価指標としています。
グローバルナビゲーションの「ユーザー」への役割とは?
グローバルナビゲーションのユーザーへの役割は主に以下の2つがあります。
- ユーザーを目的の情報へと案内できる
- コンテンツページの現在地を示す
グローバルナビゲーションはユーザーを目的の情報へ案内できる
グローバルナビゲーションの1つ目の役割は、ユーザーを目的のページへ案内することです。
WEBサイトにアクセスしたユーザーは色々な心理があると言えます。
知りたい情報が定まっていなかったり、なんとなく面白いのではないかと言う理由で閲覧している場合や、じっくりと情報を確認したいユーザーはTOPページから下層ページへと順々に閲覧されることもあります。
しかし、ユーザーは欲しい情報がある程度明確な場合や、忙しく時間がないとき、早く目的となる情報を得たいため、TOPページを閲覧せずにナビゲーションから自分の知りたい情報を受け取りに行く可能性があります。
そのため、WEBサイトにグローバルナビゲーションがない場合は、情報が見つからないことに対してストレスを感じ、ユーザー離脱に繋がるでしょう。
また、TOPページの導線設計ができていないWEBサイトの場合は、探している情報がサイト内にあるにもかかわらず、ページに気づかないため、ユーザーが離脱してしまうかもしれません。
WEBサイトのコンテンツが充実していたとしても、ユーザーを上手く誘導することができず、結果として離脱することになってしまっては意味がありません。
グローバルナビゲーションを設置して、ユーザーの目的となるページにしっかりと着地できるよう案内する必要があります。
グローバルナビゲーションはコンテンツページの現在地を示す
グローバルナビゲーションは全ページに共有して表示される仕組みです。そのため、ナビゲーション上に現在地を示すことで、ユーザーがどのページを閲覧していても、現在地がわかるようになります。
よく使用されるのは、現在地のメニュー文字に下線をひく、メニューの文字の色を変更する、背景の色を変更するなどです。現在地をわかるようにすることで、ユーザーはWEBサイトの中で迷うことがなくなるでしょう。
グローバルナビゲーションの「検索エンジン」への役割とは?
検索エンジンは内部リンクが多く集まっているページを重要なページと判断します。グローバルナビゲーションを設置することにより、内部リンクをより重要なページに集めることができます。そのため、重要なコンテンツをGoogleに伝えやすくなるでしょう。
検索エンジンが重要なコンテンツを判断することができれば、WEBサイトの構造を把握することができ、Googleからの評価が向上すると言えます。また、検索エンジンのクローラーに対して、更にWEBサイト内を効率的にクローリングさせることが可能です。
よって、更なるSEOの効果が見込めると言えるでしょう。
グローバルナビゲーションの種類
グローバルナビゲーションは4種類に分類できます。
- 情報種別
- 訪問者(対象者)
- 訪問者(対象者)・状況別
- 利用頻度別
どのタイプが適切かは商品次第と言えます。それぞれのタイプについて解説します。
情報種別

情報種別とはWEBサイト内の構造をツリーにした際に、一番上の階層のみをメニューにしたものです。サイト内の情報をカテゴリーごとに分類し構造化したいサイトに関しては、使用した方が良いと言えるでしょう。
ECサイト、コーポレートサイト、オウンドメディアサイトで使用されることが多いです。
2つ目の階層、3つ目の階層のページが多い場合はクリックした際にそれぞれの階層のメニューが表示されるタイプもあります。
訪問者(対象者)

対象のユーザーごとにWEBサイトの情報が分かれている場合が訪問者(対象者)です。ユーザーによって目的とする情報が異なる場合は、この方法がより効果的と言えるでしょう。
金融機関のサイトでは、ほとんどが個人と法人とで分類される作りとなっています。病院などのサイトでもよく確認できるパターンです。ページ数が多いWEBサイトに適していると言えるでしょう。
三井住友銀行のサイトでは、個人と法人とで分類されており、一番上の階層のグローバルナビゲーションをクリックすることでサービスの内容のナビゲーションが表示されるようになっています。
訪問者(対象者)・状況別

訪問者(対象者)・状況別は、ユーザーの種類と、サービスの内容を一番上の階層としてメニューが作られています。
訪問者(対象者)・状況別にメニューを作った場合は、実際にユーザーが利用されるページに関しては2番目の階層以降に表示されることになります。こちらは病院や大学などのサイトに多いと言えるでしょう。
利用頻度別

利用頻度別のグローバルナビゲーションは、利用する頻度の高い機能をナビゲーション化したタイプです。スマートフォンのアプリ、Twitter、FacebookなどのSNSなどで活用されています。
特に他のメニューとの関連性もなく、シンプルにアイコンが並んでいるようなナビゲーションタイプです。
SEOにも有効なグローバルナビゲーションの作り方
WEBサイトの各ページにおけるグローバルナビゲーションの役割が分かったところで、続いてはグローバルナビゲーションを最適化するための作り方のポイントを見ていきます。
グローバルナビゲーションの基本デザイン
ユーザビリティの高いグローバルナビゲーションの基本デザイン、それはユーザーがどのページを閲覧していてもすぐに見つけられて、アクセスがしやすいデザインであることです。
ページの上部に配置されるメニューバーを採用するWEBサイトが多いのも、ユーザーが一目みてナビゲーションだとわかるためです。
コンセプトに合った主要ページを5~7つにまとめる
ユーザーはもちろん、検索エンジンにも重要なコンテンツであるとわかりやすく伝えるためにも、コンセプトに合った主要ページを考えてメニュー作りをすることが大切です。
また、人間が一度に記憶できる数を考慮すると、グローバルナビゲーションに表示する項目は
・ナビゲーションの要素が分かりやすい場合は7つ程度のナビゲーション
・ナビゲーションの要素が分かりづらい場合は5つ程度のナビゲーション
がベストだと言われています。
パンくずリストと併用する
パンくずリストとは、ページの階層をユーザー、そして検索エンジンのクローラーにわかりやすく伝えるために、階層順にリストアップして設置するリストのことを指します。
WEBサイトの構成をより分かりやすくするためにも、グローバルナビゲーションとパンくずリストを併用するとより効果的です。

グローバルナビゲーションをWEBサイトの各ページに設置することは、ユーザーにとっても、検索エンジンにとっても有益となります。
ユーザビリティの向上や検索エンジンからの高い評価につなげるためにも、WEBサイトのコンセプトや主要ページが一目で分かるようなグローバルナビゲーションを作っていきましょう。
グローバルナビゲーションは全ページのデザインを統一する
グローバルナビゲーションはデザインを全ページで統一すると良いでしょう。
ページによってグローバルナビゲーションのデザインが異なるとユーザーの混乱を招きます。離脱してしまうことにもつながりますので、避けたいところです。
グローバルナビゲーションが全てのページで同じ部分に表示させることができれば、ユーザーがWEBサイト内で迷ってしまったときにも、すぐにTOPページに戻ることができます。
2番目の階層と、3番目の階層のページ数が多いときは、グローバルナビゲーションをクリックした際にそれぞれの項目を表示させるようにしましょう。そうすることで、ユーザーが目的のページを探しやすくなります。
また、グローバルナビゲーションをクリックし表示された下に表示されるメニューを、アコーディオンメニューと言います。グローバルナビゲーションを「親メニュー」、アコーディオンメニューを「子メニュー」と呼びます。
グローバルナビゲーションと、アコーディオンメニューは色や文字の大きさを変更することによって、ユーザーがどの階層にいくのかわかるようにすることが重要です。
グローバルナビゲーション作成時のポイント
グローバルナビゲーションを作成する際に特に重要なポイントをご紹介します。
原則全てのページに表示させる
グローバルナビゲーションはユーザーがどのページを閲覧していてもすぐに確認できる状態が望ましいです。そのため、全てのページに表示させるようにしましょう。
ただし、会員登録フォームや商品購入フォームは、他のページへの離脱を防ぐためにグローバルナビゲーションを表示させないことも選択肢のひとつです。
ユーザーや検索エンジンに分かりやすくする
グローバルナビゲーションのデザインや、表示位置は必ずどのページも同じ位置に設置することが好ましいです。ページ上部のヘッダーやレフトナビにグローバルナビゲーションを設置する場合は、メニューボタンやタブにした方が目立つと言えます。
一方ページ下部のフッターにグローバルナビゲーションを設置する場合は、アンカーテキストを並べて表示させた方が良いでしょう。
そうすることで、ユーザーや検索エンジン(Google)にわかりやすく伝えることができます。
設置後は適切に機能をしているかをチェックする
グローバルナビゲーションを設置した後は、適切に機能をしているかを確認しましょう。ユーザーがどのページから訪問したかがわかるツールを導入することでグローバルナビゲーションがしっかりと機能しているかどうかを下記方法で確認することが可能です。
Googleアナリティクス
グローバルナビゲーションが有効に活用できているかは、Googleアナリティクスを活用すると良いでしょう。Googleアナリティクスでは、行動フローの項目からユーザーがどのページに移動したかや、どのくらいの人数が離脱したのかが把握できます。
グローバルナビゲーションがユーザーに対してわかりやすく作られていることで、ユーザーは簡単にページを移動することができるほか、離脱率の減少にもつながります。コンバージョンが低いときには、WEBサイト全体の導線やグローバルナビゲーション自体の設計、ページの内容をしっかりと見直し改善していきましょう。
より良いグローバルナビゲーションにするためのポイント
ユーザーがサイト全体をしっかりと把握する上で、目的にたどり着くためには、より良いグローバルナビゲーションにしていく必要があります。
そのためにはどのようなことを改善する必要があるでしょうか。
一番重要なことはユーザーにとって重要な項目か、わかりやすくクリックしやすいか、などの視点でしょう。
また、グローバルナビゲーションは何項目にするのが良いのかという質問が多いです。
ユーザーが問い合わせをするまでに、どのくらいのコンテンツを読んでもらいたいかが重要であり、その数がグローバルナビゲーションの数になります。もちろんサイトの方向性によりますが5項目ぐらいが最適だと言われています。
まとめ
グローバルナビゲーションをWEBサイトの各ページに設置することは、ユーザーにとっても、検索エンジンにとっても有益となります。
ユーザビリティの向上や検索エンジンからの高い評価につなげるためにも、WEBサイトのコンセプトや主要ページが一目で分かるようなグローバルナビゲーションを作っていきましょう。