SEO対策 Googleサジェストとは?仕組みとSEOに有効な使い方を解説

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Googleサジェストとは、検索時に多くの人が特に意識せずに使用している、Googleの検索補助機能です。検索窓にキーワードを入力することで、関連したキーワードが表示されます。この記事では、Googleサジェストの機能や仕組み、使い方、キーワード取得ツールについて解説します。

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Googleサジェストとは

Googleサジェストとは、Googleの検索エンジンを使い検索をしたときに、入力したキーワードと関連性の高いキーワードが自動的に表示される機能です。Googleオートコンプリート機能とも呼ばれています。

GoogleだけでなくYahoo!やBing、YouTube、AmazonなどのWEBサービスにもサジェストキーワード機能がありますが、Googleには他のサービスにはない独自の機能もあります。

Googleサジェストの本来の目的は、Google検索で検索を行うユーザーをサポートすることです。ユーザーが検索窓に入力したキーワードから候補となるキーワードをGoogle側が提案(サジェスト)することで、ユーザーはキーワードを最後まで入力しなくても検索が行えるようになります。

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オートコンプリート機能

オートコンプリート機能


上記の画像のように、検索窓で調べたいキーワードを入力することで関連したキーワードが表示される機能がオートコンプリート機能です。他のサービスでもキーワードを提案(サジェスト)する機能はありますが、表示されるキーワードは提供しているサービスによって異なります。

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Google独自機能

Googleの検索補助機能には、上記のオートコンプリート機能以外にも便利な機能が用意されています。

  • 入力した地域の気温:例「東京 天気」→ 11℃木-東京都
  • 計算結果:例「350+550」→ 900
  • 株価:例「オリックス 株価」→ 2200.50-10.0(-0.45%)
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Googleサジェストの仕組み

Googleサジェストは、実際にGoogle検索で行われた検索行動を元に、キーワードが表示される仕組みです。

どのようなキーワードが表示されるかは、検索ユーザー自身の検索行動と、検索ユーザー全体の検索行動が反映されます。

オートコンプリートの候補は、Googleで行われた実際の検索を反映しています。Googleのシステムは、表示する候補を決定するために、ユーザーが検索ボックスへの入力を開始した語句と一致する一般的なクエリを探しますが、以下の点も考慮します。

クエリの言語
クエリが実行される場所
クエリで注目を集めている関心事
ユーザーの過去の検索

Google のオートコンプリートの候補の仕組み


Googleサジェストでキーワードが表示される仕組みを解説します。

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検索ボリューム

Googleサジェストでは、検索ボリュームが大きいキーワードが、Googleサジェストに表示される傾向にあります。検索ボリュームとは、キーワードが1か月間に検索された回数です。

検索ボリュームが大きいことはニーズが高いキーワードであることを意味するため、検索ユーザーの利便性を高めるために優先的に表示されます。

検索ボリュームには同一人物が何度も同じキーワードで検索を行った場合も回数としてカウントされますが、Googleサジェストではどれだけ多くの人に検索されているかも影響します。

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検索ユーザー自身の検索履歴

過去にどのようなキーワードで検索したのかはブラウザに記録されており、検索ユーザー自身が過去に何度も検索しているキーワードはGoogleサジェストに表示されやすくなります。

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検索ユーザー自身の位置情報

検索ユーザー自身がどこで検索しているかも、Googleサジェストで表示されるキーワードに影響します。

例えば、「仕事」というキーワードを東京で探したときに、Googleサジェストに「仕事 東京」などのキーワードが表示されることが多いのはこのためです。

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検索ユーザー自身の使用言語

検索ユーザー自身がどのような言語を使用しているかも、Googleサジェストで表示されるキーワードに影響します。

ブラウザの言語設定が日本語の場合には、英語で検索しても日本語のサジェストキーワードが表示されます。

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トレンドキーワード

基本的には長期的な検索ボリュームからキーワードが表示されますが、短期間で急激に検索されているトレンドキーワードも、Googleサジェストに表示されることがあります。

ただし、トレンドキーワードがGoogleサジェストに表示されるのは一時的なものであり、長期的に表示されるわけではありません。

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シークレットモードで検索した場合

上記のように、Googleサジェストの表示されるキーワードは、検索ユーザー自身の検索履歴や位置情報も反映されてしまいます。

ただし、シークレットモードで検索した場合には、検索ユーザーの検索行動は反映されません。

検索することが目的ではなく、SEO対策の一環としてGoogleサジェストを使用する場合には、シークレットモードで検索しましょう。

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Googleサジェストを非表示にする方法

Googleサジェスト機能は、下記の方法で非表示にすることもできます。

【PCで検索する場合】

  • Chromeブラウザの画面右上のメニューバーをクリック
  • 「設定」をクリック
  • 「Googleの設定」をクリック
  • 「同期とGoogleサービス」をクリック
  • 「検索語句やURLをオートコンプリートする」をオフ


【スマホで検索する場合】

  • Chromeブラウザの画面右下のメニューボタンをタップ
  • 「検索語句やURLをオートコンプリートする」をオフ
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Googleサジェストで取得したキーワードの使い方

Googleサジェストにキーワードが表示されるということは、そのキーワードが多くの人に検索されていることを意味するため、SEO対策における重要な要素です。

▼ 具体的には、以下のような作業でGoogleサジェストが活用されています。

  • キーワード選定
  • 既存記事のリライト
  • 検索意図の把握

上記の作業におけるGoogleサジェストの使い方を解説します。

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キーワード選定

キーワード選定とは、自社のWEBサイトに訪れてほしいターゲットが検索しそうなキーワードを調査し、ターゲットキーワードとして設定するSEO対策のプロセスのひとつです。

検索キーワードからユーザーの検索意図やニーズを把握して設定する事で、検索上位表示されやすくなり、意欲の高いユーザーを集客できます。

▼ Googleサジェストから取得したキーワードから対策キーワードを選定する際には、下記の点を意識しましょう。

  • 上位表示が可能なキーワードか判断する
  • キーワードを含む既存記事があるかを確認する
  • サイトと関連性の高いキーワードかどうか確認する
  • YMYLに該当するキーワードかどうか確認する
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既存記事のリライト

Googleサジェストから取得したキーワードを既存記事のリライトに活用することで、以下のような効果が期待できます。

  • 情報の網羅性を高め、検索順位が上がりやすくなる
  • 情報の鮮度、 E-A-Tを高めることができる
  • タイトル・見出しを改善できる
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検索意図の把握

Googleサジェストから取得したキーワードは、検索意図の把握においても活用されています。

検索意図とは、検索ユーザーがGoogleやYahoo!で検索するときの知りたい情報や解決したい問題、分かりやすく言えば検索する目的です。

Googleはより多くの検索意図を満たすコンテンツを検索上位表示する傾向にあるため、SEOにおいて検索意図が重視されています。

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検索ボリュームもチェックしよう

SEO対策においては、キーワードの検索ボリュームも重視されています。検索ボリュームとは、GoogleやYahoo!などの検索機能を使用して、特定のキーワードで検索した1か月間の回数です。

後述するサジェストキーワード取得ツールではキーワードの検索ボリュームも同時に取得できるので、WEBサイトのキーワード選定を行う際に活用しましょう。

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ネガティブワードによるGoogleサジェスト汚染対策

サジェスト汚染とは、Googleサジェストにネガティブワードが含まれたキーワードが表示されてしまうことです。

企業名を入力した際に以下のようなキーワードがGoogleサジェストに表示されれば、検索ユーザーが企業に対してネガティブなイメージを抱いてしまう恐れがあります。

  • 〇〇株式会社 ブラック
  • 〇〇株式会社 キツイ
  • 〇〇株式会社 未払い


サジェスト汚染は、事実ではない場合にでも発生する可能性がある現象です。Googleサジェストには実際に検索されたキーワードが表示されるため、実際には給与の未払いが発生していなかったとしても、「〇〇株式会社 未払い」と検索する人が多ければ表示されてしまう可能性があります。

Googleサジェスト汚染が発生しないような企業努力は必要ですが、発生した場合にはGoogleサジェストを削除することを検討しましょう。

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Googleサジェストを削除する方法

サジェスト汚染が発生すると企業にとって大きなダメージになる恐れがありますが、自分でサジェストを操作するのは困難です。

法律に基づく削除に関する問題を報告する」のページからGoogleに対して法的に申請することで、削除してもらいたいサジェストキーワードを削除してもらえる可能性があります。

また、Googleサジェストの右下に表示されている「不適切な検索候補の報告」をクリックすることで、不適切な検索候補を指定して削除をリクエストすることも可能です。

ただし、Googleには不適切なサジェストキーワードを削除する義務はないので、リクエストしたからといって必ず削除されるとは限りません。

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Googleサジェストキーワード取得ツール

Googleサジェストに表示されるキーワードは、検索窓に自分でキーワードを入力して手動で取得することも可能ですが、非常に時間がかかるため現実的ではありません。

ツールを使用することで、サジェストキーワードを一括取得できます。サジェストキーワードの検索ボリュームも確認でき、取得結果をCSVファイルとしてダウンロードすることも可能です。

▼ おすすめのGoogleサジェストキーワード取得ツールは以下の4つです。

  • キーワードプランナー
  • Ubersuggest
  • ahrefs
  • ラッコキーワード
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キーワードプランナー

キーワードプランナーは、リスティング広告出稿やSEO対策に欠かせない、サジェストキーワードの取得やキーワードの検索ボリュームの調査といったキーワード選定に役立つツールです。Googleが提供する日本語対応のSEOツールであり、使用するにはGoogleアカウントへの登録とログインが必要です。

サジェストキーワードの取得だけでなく、以下のようなキーワード選定に役立つさまざまな情報を調査できます。

  • 特定のキーワードに対する競合性
  • 検索ボリュームチェック
  • キーワードのトレンド推移
  • 新しいキーワード候補の取得
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Ubersuggest

Ubersuggestは、無料でサジェストキーワードの取得ができるツールです。アメリカのWEBマーケターNeil Patel氏がツールの開発・提供を行っています。

▼ サジェストキーワードだけでなく、以下のようなデータも確認できます。

  • 検索ボリューム
  • SEOの難易度
  • SNSシェア/ドメインスコア
  • クリック単価
  • データ保存(CSV形式)
  • 上位にランクしている競合ページ
  • 被リンクデータ

基本機能は無料で利用できますが、利用回数には制限があります。

【Ubersuggestでサジェストキーワードを取得する手順】

  1. Ubersuggest」にアクセス
  2. キーワードを入力
  3. 【検索】をクリック
  4. 【キーワード概要】を確認
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ahrefs

ahrefsは、世界中で60万人が導入しているSEOツールです。シンガポールに本社があるahrefs社がツールの開発・提供を行っていますが、日本語に対応しています。被リンク分析ツールとして有名なツールでしたが、検索ボリューム調査や競合調査などSEO対策に役立つさまざまな機能が利用できます。

サジェストキーワードを取得する場合には、「キーワードエクスプローラー」を使用します。キーワードを入力して検索をすると、サジェストキーワードだけでなく以下のようなキーワード選定に役立つ情報も表示されます。

  • 検索ボリューム
  • 上位表示の難易度
  • クリック率
  • オーガニック検索数の割合
  • リターン率
  • 親トピック
  • 関連キーワード
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ラッコキーワード

ラッコキーワード」とは、ラッコ株式会社が提供するキーワードリサーチツールです。調査したいキーワードを画面に入力すると、サジェストキーワードが表示されます。

Googleのサジェストキーワードだけでなく、他のサービスのサジェストキーワードも確認できます。

  • Bingサジェスト
  • Youtubeサジェスト
  • Google動画・画像サジェスト
  • Googleショッピングサジェスト

無料でも一部の機能が回数制限内で利用できますが、「月間検索数取得」は利用できません。

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まとめ

Googleサジェストは、検索窓にキーワードを入れるだけで関連性の高い語句が表示され、文字を入力する手間が省ける便利な機能です。

Googleサジェスト機能はWEBサイト運営者にとってもキーワードの選定や既存記事のリライト、検索意図の把握がしやすくなるなど、SEO対策にも活用できます。

サジェストキーワード取得ツールを使うことで簡単に取得できるので、積極的に利用してSEO対策に活かしましょう。

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この記事を書いたライター

SEO施策部

SEMを軸にSEOの施策を行うオルグロー内の一部署。
サイト構築段階からのSEO要件のチェックやコンテンツ作成やサイト設計までを一貫して行う。社内でもひときわ豊富な知見を有する。またSEO歴15年超の塩田英司のノウハウをSEOサービスに反映し、2000社を超える個人事業主から中堅企業までの幅広い顧客層に向けてビジネス規模にあった施策を提供し続けている。

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