インハウスSEOとは?内製化のメリット・成功するためのポイントを解説
「SEOの運用を自社で完結したい」と考えている方は多いのではないでしょうか。インハウスSEOの考え方を取り入れれば、外注に頼らないSEO運用体制を構築できます。施策を確実に行うリソースの確保と押さえどころを理解することが大切です。今回は、インハウスSEOの基本となる考え方や自社完結で成功するためのポイントを解説します。
インハウスSEOとは
インハウスSEOとは、「SEO対策を内製化し自社内で行うこと」です。自サイトの分析・施策の実施・効果検証・改善策の立案まで、全て自社内の業務としておこないます。
言葉の意味を因数分解すると、より理解しやすくなるでしょう。
インハウス | 業務を内製化すること |
SEO | Google検索における表示結果の上位に自分のサイトを表示させる施策 |
以下からは、インハウスと外注の比較やそれぞれのメリット・デメリットを解説していくので、ぜひ参考にしてください。
インハウスSEOと外注の比較
SEOをインハウスと外注のどちらで実施するのがよいか、迷っている方も少なくないでしょう。
まずは、以下の表でメリット・デメリットを見比べてみてください。
インハウス | 外注 | |
メリット | 自社の強みを活かせる 費用を抑えられる SEOノウハウを蓄積できる 施策を実行しやすくなる | コストカットできる クオリティの高い記事を制作してもらえる プロの視点で戦略を立てられる |
デメリット | SEOに詳しい人材が必要 人材育成に時間がかかる 最新情報を集めにくい | 外注先によって品質に差がある 費用面の負担が大きい 依存してしまう可能性がある |
インハウスは、主に企業の成長という部分でメリットのある方法です。ノウハウが少ない状態で行うため結果が出るまでに時間はかかりますが、積み重ねた経験は将来の財産となるでしょう。
一方外注は、短期的に結果を出したい場合におすすめです。費用面の負担は大きいものの、その分大きなリターンを期待できます。ただし外注先の品質は千差万別なので、選定を慎重に行う必要があります。
インハウスSEOのメリットについては、後ほど詳しく解説します。
インハウスSEOに向いている企業の3つの特徴
インハウスSEOに向いている企業は、以下3つの特徴があります。
- 専任者を用意できる
- 社内でSEO対策への理解がある
- SEOツールの導入に抵抗がない
すべて当てはまる必要はありませんが、これらができない場合はインハウスSEOを行うハードルがかなり高くなります。
インハウスSEOが難しそうな場合は、外注の活用も検討してみましょう。
当社では、SEO対策代行サービス「ホワイトリンク」を提供しています。
10年間で3,000社以上の支援を行ってきた実績のあるホワイトリンクで、あなたのサイトも上位表示を目指してみませんか?
専任者を用意できる
SEOの専任者を用意できる企業は、インハウスSEOに向いています。担当者にはSEO業務に集中してもらうことで、施策の企画提案・実行スピードに推進力を得られるでしょう。
専任者といっても、1人だけに担当させず、チームを形成するのがおすすめです。
SEOの専任チームを作るときは、以下の能力を意識して人材を選定しましょう。
- SEOに関する正確な知識
- 最新情報を追いかけ続けるバイタリティ
- 施策考案・実行のスピード感
- 施策の実施・効果検証を行い続ける体力
とはいえ、「従業員の一部をSEO業務のみに集中させられるほど手が空いていない」という状況にある企業も少なくないでしょう。人材不足は悩ましい問題ですが、インハウス化を考えるなら人的リソースの確保は必須ともいえる命題です。
自社にインハウスSEOを実行できる余裕があるか、見直してみましょう。
社内でSEO対策への理解がある
SEO対策への理解があることも、インハウスSEOに向いている企業の特徴のひとつです。時間的・金銭的に大きな投資を必要とするSEOで成功するためには、企業全体を通した協力体制が不可欠です。
周囲からの理解があれば、費用をはじめとした様々な協力が得られるでしょう。しかしSEOに詳しくない方にとっては、SEOの必要性を理解できないことも珍しくありません。
特に経営陣の理解が薄いと、事業を行うために必要な費用を出してもらえない可能性があります。こうした状況を避けるためには、SEOを行う意味について事前に説明を行っておくことが大切です。
少なくとも、以下の知識について共有していくと良いでしょう。
- SEO対策が必要な理由
- SEO対策のメリット
- SEOにかかるコストと費用対効果
高い費用対効果が見込めることが分かれば、SEOを行うことへの理解は得やすくなります。ただしSEOへの理解度とアピールの技術が未熟だと、効果的な説明を行うことができません。
インハウスSEOを行うなら、社内の理解を得られるかどうかも意識しておきましょう。
SEOツールの導入に抵抗がない
SEOツールの導入に抵抗がないことも、インハウスSEOに向いていると言えます。SEOを効果的に行うには、ツールの活用が必須だからです。
しかし、ツールに対するアレルギーを持っている企業も少なくありません。
- 新しいツールを導入できない、またはしたくない
- ツールの使い方を覚えるバイタリティがない
このような状況の場合には、インハウスSEOは難しいでしょう。インハウスSEOを行うなら、ツールの導入をスムーズに進められるかも重要なポイントです。
インハウスSEOを行うメリット
インハウスSEOのメリットは、以下の通りです。
- 自社の強みを活かせる
- 費用を抑えられる
- SEOノウハウを蓄積できる
- 施策を実行しやすくなる
メリットを知っておくと、インハウスSEOを行う目的が明確になります。インハウスSEOのメリットを最大限に活かせるよう、学習していきましょう。
自社の強みを活かせる
インハウスSEOを行うメリットは、自社の強みを活かせることです。
SEOでは、専門性や一次情報が大きな意味を持ちます。
特に以下のようなノウハウは、コンテンツ制作や発信活動に活かしやすいでしょう。
- 業界の専門知識
- 独自の調査や経験に基づく知見・ノウハウ
- ユーザー像の把握
外注に依頼する場合でもこれらの情報を入れることはできますが、外部に依頼している体制では伝えたい内容にズレが生じる可能性があります。インハウスにすることで、自社ならではの情報を豊富に、より正確に盛り込めるのは大きなメリットです。
費用を抑えられる
インハウスSEOは、費用を抑えられることもメリットのひとつです。
SEOを外注するときにかかる費用は、以下の例が挙げられます。
- 戦略コンサルタント
- 記事設計
- 記事制作費用
コンサルや設計から任せる場合は、100万円近くの出費になることも珍しくありません。さらに毎月の運用まで依頼するとなれば、ランニングコストも増大していきます。
自社完結にすれば、このようなコストを抑えられます。費用面の負担が小さいことも、インハウスSEOのメリットのひとつです。
SEOノウハウを蓄積できる
インハウスSEOを行えば、自社にSEOのノウハウを蓄積できます。長期的にオウンドメディアの運用を行うことを考えれば、外注先に頼らず自社でSEOを実施できる環境を整えておくことが大切です。
SEOのノウハウがあれば、今後別の事業でインターネット集客を行う際にも役に立つでしょう。
一方、外注先にすべて任せる場合は以下のような点がデメリットとなります。
- 外注先に依存した体制になってしまう
- 自社内にSEOのノウハウが蓄積されない
- 外注費が発生し続ける
自社の成長という観点で捉えたとき、インハウスSEOは挑戦する価値のある施策だと言えます。ただし運用初期は様々な部分で手詰まりを起こすことが予想されるので、部分的に外注を活用するのがおすすめです。
施策を実行しやすくなる
インハウスSEOは、外注よりも施策を実行しやすいというメリットがあります。自社で培った知識やノウハウ、そして社内風土を理解したうえで施策を考えられるので、シームレスな実行体制を用意できるでしょう。
SEOの観点でも、サイトの更新性やフレッシュネスといった要素が取り入れられるのは効果的です。外注を依頼する場合は、どうしても相互理解に時間がかかります。
綿密なヒアリングを行っても、認識にズレが生じる可能性を完全に無くすことはできません。施策の行いやすさとスピード感を考えれば、外注よりもインハウスの方が成果を出しやすいでしょう。
インハウスSEOのデメリット
インハウスSEOには種々のメリットがありますが、デメリット面も存在します。
具体的には以下の通りです。
- SEOに詳しい人材が必要
- 人材育成に時間がかかる
- 最新情報を集めにくい
デメリットを知れば、「果たしてインハウスを選択することが最適なのか」を見直すきっかけになるでしょう。メリットとデメリットを見比べて、インハウスSEOを行うべきかを検討してみてください。
SEOに詳しい人材が必要
インハウスSEOの最たるデメリットは、SEOに詳しい人物が必要であることです。
SEOに精通した人物を用意するなら、以下のような方法があります。
- 外注や業務委託
- 採用
- 社内教育
しかし、外注や業務委託、採用の場合は人件費がかかりますし、社内教育を行う場合は時間がかかります。自社完結で費用を抑えられることがインハウスSEOのメリットのひとつですが、新戦力が必要な状況ではそのメリットを享受できません。
そしてもっとも注意すべきは、「専門知識がなくてもSEOは成果を出せるのではないか」と考えてしまうことです。
SEOは、正しい施策を行っていなくても上位に上がることがあります。このようなケースで成功体験を得てしまうと、正しい効果検証ができません。また好ましくない施策をとってしまっていた場合、Googleからペナルティを受ける可能性もあります。
間違った方向性に進むのを防ぐためにも、SEOに詳しい人材が必要であることを理解しておきましょう。
人材育成に時間がかかる
SEOの人材育成には時間がかかります。
一口にSEOといっても、その範囲は膨大です。
- マークアップやプログラミングなどの内部対策
- 被リンクやサイテーションを獲得するための外部対策
- ユーザーの信頼やコンバージョンを獲得するためのコンテンツ制作
それぞれの領域ごとに、行うべきことが大量にあります。これらの理由から、短期間で戦力となる人材育成を行うのは容易ではありません。
教育面のリソースが乏しい場合は、外部企業の研修・セミナーを受けるのがおすすめです。費用はかかってしまいますが、その後の運用体制を考えれば享受できるメリットは大きいでしょう。
最新情報を集めにくい
インハウスSEOでは、最新情報を集めにくいこともデメリットとして挙げられます。基礎的な知識の習得に時間がかかることで、最新のアルゴリズムに対応する余裕がなくなってしまうのは大きな問題です。
SEOのアルゴリズムは定期的に更新されています。一度上位表示に成功したとしても、アップデートによって順位が変動することは理解しておかなくてはなりません。
現在もSEOアップデートはたびたび行われているので、都度対応していく必要があります。インハウスの場合は、最新情報に対する体制が整っていないことも少なくないでしょう。
SEOの経験が浅くても、最新情報を取り入れていく姿勢を忘れないことが大切です。
インハウスSEOの業務内容
インハウスSEOの業務内容は、以下の通りです。
- 目標設定
- ペルソナ・コンセプトの設定
- キーワード選定
- 競合分析
- コンテンツ制作
- 効果測定・リライト
コンテンツを作る前に、目標やペルソナ・コンセプトの設計をすることが成功への近道です。設計→コンテンツ制作→検証・改善のプロセスを意識して、インハウス化を進めていきましょう。
目標設定
まずは、SEOを行うことで達成すべき目標を設定しましょう。最終的な目標(KGI)と中間目標(KPI)を立てるのがポイントです。
SEOは定量的な目標設定が難しいので、数字で評価できる定数的な目標を設定するのがおすすめです。
例えば以下の目標を立てれば、達成度合いを評価しやすいでしょう。
- 執筆記事の本数
- アクセス獲得数
- コンバージョンの獲得数
これらの目標は、段階に応じて変えていくと効果的です。記事の本数から始めて、アクセスやコンバージョンを狙う方向にシフトしていきましょう。
ペルソナ・コンセプトの設定
SEOを行うなら、ペルソナとコンセプトの設定が重要です。
ペルソナ | ターゲットとなる顧客の人物像 |
コンセプト | ペルソナの悩みをどう解決していくのか |
ペルソナを立てるときは、その人の生活が具体的にイメージできるくらいまで絞り込むことがポイントです。たくさんの人をターゲットにするより、「1人だけ」を狙う方が成果が出やすくなります。
ペルソナを設定したら、そのペルソナに届けるサイトのコンセプトを決めましょう。「この人物が欲しがっている情報は何か?」という観点で考えることが、コンセプト設定のポイントです。
コンセプトを決めずに発信を行うと軸がぶれてしまい、思うように効果が出ません。ペルソナとコンセプトの設計は、丁寧に行いましょう。
キーワード選定
ペルソナ・コンセプトが決まったら、次に行うのはキーワード選定です。ペルソナが検索しそうなキーワードを洗い出し、どのキーワードを狙って対策を行うのか決めましょう。
▼ キーワード選定の手順は、以下の通りです。
- メインキーワードを決める
- メインキーワードに付随する関連キーワードを出す
- キーワードの検索ボリュームを出す
- キーワードを精査する
- キーワードをグルーピングする
- キーワードグループに合わせたページを作成する(既存ページのリライトを行う)
キーワード選定はSEOの成否を決める重要なポイントとなるので、時間をかけて調査することが大切です。
競合分析
SEO対策を行ううえでは、競合分析が欠かせません。自社と同じジャンルの運営をしている他のサイトがどんな戦略を取っているかを調査しましょう。
競合分析をすることで、自社の課題が浮かび上がってきます。
▼ 競合分析でチェックすべき項目は、以下の通りです。
- アクセス数
- 流入キーワード
- キーワード順位
- 被リンク状況
- コンテンツ(文字数・利用キーワード)
- titleタグと見出しの内容
上位にいる競合サイトと自社の差分を洗い出して、SEO対策を効果的に進めましょう。
コンテンツ制作
ここまでは、サイトの設計に関するいわゆる「上流」の工程です。ペルソナ・コンセプトの設計やキーワード選定、競合分析が完了したらコンテンツの制作を行っていきます。
▼ コンテンツ制作の際は、以下11のポイントを意識すると効果的です。
- 検索意図を満たす
- E-E-A-Tを高める
- 内容が伝わる記事構成を作る
- 見出しとディスクリプションを最適化する
- コンテンツの重複を削減する
- 被リンク獲得を意識する
- 共起語を活用する
- オリジナリティを高める
- 画像・イラスト・動画を活用する
- テーマを混在させない
- 過剰な広告を減らす
高品質な記事を作っていくことで、SEOの評価を高められます。ユーザーの役に立つ情報を発信していけば、顧客の獲得にもつながるでしょう。
効果測定・リライト
コンテンツ制作を行ったら、効果検証やリライトを適宜行っていきます。SEOは効果が出るまでに時間がかかるため、定期的な検証と改善が必要です。基本的なやり方と施策に手を加えるタイミングを知っておきましょう。
SEOの効果測定は2つの視点から行います。
施策に関する指標 | インデックス数やページの表示速度、獲得した被リンクなど |
施策の効果検証に関する指標 | アクセス数や検索順位、コンバージョン率、滞在時間、離脱率など |
これらの効果測定を行うのは、以下のタイミングを目安にすると良いでしょう。
- サイト全体への施策:2~3ヵ月
- 新規ページへの施策:1~2ヵ月
- 既存ページの改修・リライトの施策:2週間~1ヵ月
効果検証とリライトを行っていくことによって、コンテンツ自体はもちろんサイト全体の質の底上げになります。SEOの世界で長く生き残るために、効果検証とリライトのやり方を押さえておきましょう。
インハウスSEOの実施方法【サイトの種類別】
Webサイトには様々な種類があり、それぞれに最適なSEOの施策が異なります。そのため、自社サイトがどの種類に当てはまるのか、どのような施策が必要なのかを把握しておくことが大切です。
この項目では、以下のような観点で解説していきます。
- オウンドメディアのインハウスSEO
- ECサイトのインハウスSEO
- データベース型サイトのSEO
- コーポレートサイトのインハウスSEO
- 地域性のあるサイトのインハウスSEO
サイトの種類ごとのSEO対策を理解して、インハウスで行えるようにしていきましょう。
オウンドメディアのインハウスSEO
オウンドメディアとは、企業ブログやWebマガジンなどを発信していく形態のWebサイトを指します。コンテンツ制作によって集客や顧客の獲得を目指す場合は、オウンドメディアとしてのSEOを意識しましょう。
オウンドメディアのSEOで重要となるのは、ユーザーを第一に考えた設計にすることです。コンテンツの品質やUX・UIを意識したデザインなど、サイトを利用する人に「使いやすい」「役に立った」と思ってもらえるような運営を心がけましょう。
▼ 具体的なオウンドメディアのSEO対策は、以下の通りです。
- キーワード選定
- 検索意図を意識した記事構成
- 常時SSL化
- URLの正規化
- レスポンシブデザイン
- サイト構造
- SEOライティング
内部対策や外部対策など、運用を行っていく中で分からない部分も多々出現してくるでしょう。日々学習を続けていき、SEOで評価されるサイト作りを行っていくことが大切です。
ECサイトのインハウスSEO
自社商品を販売する物販事業を行う場合は、ECサイトの形態が適しています。Amazonや楽天のようなショッピングモールといえば、ECサイトがどのようなものか分かりやすいのではないでしょうか。
ECサイトは、大きく2つの出店方法があります。
- モール型サイトに出店(Amazonや楽天など)
- 自社サイトとしての出店
どちらの場合でも、基本的なSEO対策の手順は変わりません。
▼ 具体的なECサイトのSEO対策手順は、以下の通りです。
- キーワードを選定する
- 選定したキーワードに関する記事を作成する
- 記事のtitle・Descriptionを設定する
- 記事に製品ページへの内部リンクを設置する
特に重要なのは、キーワード選定の段階です。検索した人の購入意欲が高いと予想されるキーワードを選んで対策すれば、上位表示に成功したときに高い購入率を見込めるでしょう。
購入につなげやすいキーワードの例は、以下の通りです。
- 「〇〇(商品名)+おすすめ」
- 「〇〇(商品名)+人気」
- 「〇〇(商品名)+使い方」
- 「〇〇(商品名)+高級」
- 「〇〇(商品名)+高性能」
なお、このような購買意欲の高いキーワードは「buyクエリ」と分類して分析することもあります。クエリの種別と検索意図はSEOに大きく関わるので、学習しておくと良いでしょう。
▼ ECサイトのSEOを成功させるためには、以下のポイントを意識しましょう。
- 商品数を増やす
- 商品レビューを集める
- 返金・返品ポリシーを構造化データでマークアップする
- 商品ページのテンプレートを充実させる
- カテゴリ一覧ページの上部に余計なコンテンツを入れない
- altタグを使い画像の内容を検索エンジンに伝える
- 販売終了商品のページを適切に処理する
ECサイトのSEO施策は、売上に直結します。キーワード選定や成功のためのポイントを意識して、効果的な戦略を立てましょう。
データベース型サイトのSEO
データベース型サイトとは、データをもとにページを自動生成するサイトのことを指します。
例えば、以下のようなサイトがデータベース型サイトにあたります。
- ECサイト
- 求人サイト
- 不動産サイト
- グルメサイト
- 料理レシピサイト
分かりづらい方は、「食べログ」や「クックパッド」などのサイトをイメージすると分かりやすいでしょう。
▼ データベース型サイトのSEO対策は、以下の通りです。
- クロールとインデックスの最適化
- PLP*の最適化
- 記事単位ではなくテーマ単位で修正・改善する
*PLPとは...「あるキーワードで検索されたときに表示して欲しいページ」のこと
コンテンツ数が大量にあるサイトの場合、検索エンジンは優先順位をつけてクローリング(巡回)を行います。そのため、特定のコンテンツに対するクローリングが行われない現象も起こりえます。
▼ 適切なクロールとインデックスを行ってもらうためには、以下のような対策が効果的です。
- 有益なコンテンツを作成する
- 不要なクロール導線を削除する
- 内部リンクを設置して記事を独立させない
- ページの表示速度を上げる
その他の具体的な施策については、以下の公式ドキュメントを参考にしてください。
【参考資料】:大規模なサイト所有者向けのクロール バジェット管理ガイド
コーポレートサイトのインハウスSEO
コーポレートサイトとは、企業の情報発信を行うサイトのことを指します。企業の認知拡大や信頼性アップを狙う場合に作成されることが多いです。
コーポレートサイトに記載する内容は、以下の通りです。
- IR情報
- 採用情報
- 企業の概要
- サービス内容
基本的な施策は、一般的なSEOと同様です。コンテンツを増やして上位表示、認知向上を狙っていきましょう。
地域性のあるサイトのインハウスSEO
地域性のあるサイトの場合は、「地域名+〇〇」というキーワード検索されたときの上位表示を狙います。Googleマップと連動した検索エンジンに対する最適化を図るため、「MEO(Map Engine Optimization)」とも呼ばれます。
飲食店や美容院など、サービス業を営む方にとっては重要な施策となるでしょう。
▼ MEO施策の内容は以下の通りです。
- メインカテゴリの登録
- サブカテゴリの登録
- 住所・営業時間・URL・説明文の設定
- 定期的に最新情報を投稿する
- 写真や動画を追加する
- 商品を掲載する
- 口コミの返信を行う
- メッセージ機能を使う
ポイントとなるのは、以下の4点です。
- 評価の高い口コミを獲得する
- 公式サイトの評価を高める(SEOを行う)
- サイテーションを行う
- NAP情報を統一する
地域性のあるサイトの場合は、検索を利用した人に「店舗があること」を知ってもらうところから始まります。MEOを意識して、集客の強化につなげましょう。
インハウスSEOを成功させるポイント
インハウスSEOを成功させるポイントは、以下の通りです。
- 専任者を配置する
- 初期は部分的に外注も検討する
- SEO対策を行えるリソースを確保する
- SEOに必要なツールを導入する
- 最新情報を収集する
専任者を配置する
「インハウスに向いている企業」の項目でも触れましたが、インハウスSEOを成功させるためには専任者を配置することが重要です。特にSEO施策のまとめ役となる「戦略担当者」は必ず用意しておきましょう。
SEO専任者に必要な業務の例は、以下の通りです。
- 施策の決定
- 効果検証
- 改善案の策定
担当者は、SEOの基礎知識に加え、アクセス解析やキーワード選定などツールを扱える必要があります。またコミュニケーション面においても、開発チームや制作チームと十分に連携を取れる人物を選びましょう。
初期は部分的に外注も検討する
インハウスSEOといっても、初めから自社完結の体制を構築するのはお勧めできません。知識不足により、施策を実行しても効果的でなかったり間違った行動でペナルティを受けたりするリスクがあるからです。
そのためSEOの運用初期は、部分的に外注を活用するのがおすすめです。あくまでも外注は自社で不足しているリソースを補うための手段として使うようにしましょう。
部分的な外注の活用例は、以下の通りです。
- 戦略立案のみ外注
- 記事制作の一部を外注
- 内部対策の一部を外注
いずれは外注先の手を離れて自社完結に移行するため、自社でもノウハウを蓄積していくことが大切です。
SEO対策を行えるリソースを確保する
リソースの確保は、SEO事業の成否に関わるポイントです。
以下のようなリソースは、できるだけ早期に確保しておきましょう。
- ユーザーの役に立つ経験やノウハウ
- 施策やツールの導入にかかるコスト
- 施策を実行できる人材
これらが十分だと、思うような成果を出せません。まずは、施策を実行できる環境を作ることが大切です。
SEOに必要なツールを導入する
SEO対策を行っていくなら、ツールの導入は必須です。
以下のツールは最低限必要になります。
すべて無料なので、可能な限り早めに導入しておくのがおすすめです。
上記のツールだけでも施策は十分に行えますが、より高い効果を出したいなら各種有料ツールを導入することも検討しましょう。SEOツールは目的ごとに多様なものが存在するため、それぞれの機能や料金を比較していくことが大切です。
▼ 当サイトでは各ツールの紹介記事を公開しているので、ぜひ参考にしてください。
最新情報を収集する
最新情報を収集することも、SEOで成功するためのポイントです。検索エンジンのアルゴリズムは定期的に変動するため、更新されたアルゴリズムに対応する必要があります。
最新情報の収集は、公式の情報を活用するのがおすすめです。
以下の2つはGoogle公式の情報発信サイトなので、信頼性も十分にあります。
【参考資料】
また、ガイドラインに追加の情報がないかも定期的に確認しておきましょう。
以下3つの情報は、押さえておくのがベストです。
【参考資料】
さらに手軽に発信をキャッチするなら、SNSアカウントもフォローしておくと良いでしょう。
以下は、XのGoogle公式アカウントです。
SEOの情報には常にアンテナを貼り、アルゴリズムに変動があればすぐに動けるようにしておくことが大切です。
まとめ
インハウスSEOとは、SEO対策を外注せず自社で完結する運用体制のことです。外部の手を借りず自社の力でSEO対策を行うことは、コストの削減やノウハウの獲得につながります。
とはいえ、SEO対策に必要なリソースを確保するのが困難な状況な場合もあるので、外注とインハウスのどちらが良いかを検討することが大切です。インハウスSEOを行うときは、サイトの種類ごとに適切な方法を取れるようにしていきましょう。
オウンドメディアやECサイトなど、自社で運用するサイトの特性に沿ってSEO対策を行っていくことが重要です。
RECOMMENDED ARTICLES
ぜひ、読んで欲しい記事