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検索意図とは?考え方と種類について解説

検索意図(インテント)とは?SEOで重視される理由から考え方、探し方、活用法まで解説します!のサムネイル画像です

検索意図(インテント)は、検索ユーザーが検索エンジンを使って検索する目的を意味します。Googleは検索意図を重視したコンテンツを上位表示するので、検索意図を活用したコンテンツ制作が重要です。この記事では、検索意図とは何か、SEOにおいて検索意図が重視される理由、考え方・探し方・活用法について解説します。

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検索意図とは

検索意図とは、検索ユーザーがGoogleやYahoo!で検索するときの、知りたい情報や解決したい問題を指します。分かりやすく言えば、検索する目的です。

Googleの検索品質評価ガイドラインに「Intent」という単語が頻繁に使用されていることから、検索インテントと呼ばれることもあります。「Intent」の意味は、意図・目的です。

検索ユーザーが検索エンジンを使って検索する場合、何らかの目的があります。

「平成29年 西暦」と検索した人は、「平成29年を西暦にすると何年だろうか?」という疑問を解決することが目的と考えられます。

上記の「平成29年を西暦にすると何年だろうか?」の部分が、検索意図です。

ただし、上記の検索意図は予想したものにすぎません。実際に何を考え検索したかは、検索した人にしか分からないからです。つまり、検索ユーザーが使用した検索クエリから、検索する目的を予想する必要があるということになります。

「平成29年 西暦」という検索クエリは検索意図を予想しやすいですが、多くの場合では検索意図を予想するのは困難な作業です。

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検索意図の重要性

SEOにおいて検索意図が重視されるのは、Googleはより多くの検索意図を満たすコンテンツを検索上位表示する傾向にあるからです。

Googleは、Googleの収益よりユーザーの利便性を重視しており、金銭と引き換えに検索結果の順位を操作することはありません。

【参考資料】
Google が掲げる 10 の事実


自社にとって都合の良いコンテンツが検索上位表示されても、検索ユーザーが満足するとは限りません。検索ユーザーが検索エンジンを使用して検索した結果、満足できる情報が得られなければ、ユーザーの利便性は下がるでしょう。

検索エンジンは、検索ユーザーの利便性を高めるために検索意図を満たすコンテンツを上位表示する仕組みになっています。つまり、検索意図を満たすコンテンツを制作することで、検索上位表示されやすくなるということです。

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検索意図の種類

SEOにおける検索意図を読み解くには、検索ユーザーが使用する検索クエリを分類することが重要です。

検索ユーザーが使用する検索クエリは、以下の4つに分類されます。

・Knowクエリ (知りたい)
・Goクエリ  (行きたい)
・Doクエリ  (やってみたい)
・Buyクエリ  (買いたい)


以前までは、GoogleのMatt Cutts(マット・カッツ)氏が提唱する以下の3分類が主流でしたが、現在では上記の4分類の方が利用されているようです。

・インフォメーショナルクエリ(情報型クエリ)
・ナビゲーションクエリ(案内型クエリ)
・トランザクショナルクエリ(取引型クエリ)


【参考動画】
Is freshness an important signal for all sites?


また、検索意図を顕在意図と潜在意図に分類すると、検索ユーザーの目的を把握しやすいです。

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Knowクエリ

Knowクエリとは、検索ユーザーが情報を知りたい、疑問を解決したい時に利用される検索クエリです。インフォメーショナルクエリ・情報型クエリとも呼ばれます。

クエリ検索意図
歯科矯正 料金歯科矯正の料金を知りたい。
八王子市 人口八王子市の人口を知りたい。
自転車 メンテナンス自転車のメンテナンス方法を知りたい。
タイ 首都タイの首都名を知りたい。
Knowクエリと検索意図の例
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Goクエリ

GOクエリは、検索ユーザーが特定のページ、サイトに行きたいという明確な意図の際に用いられる検索クエリです。ナビゲーションクエリ・案内型クエリ・Websiteクエリとも呼ばれます。

Goクエリの例

・楽天市場
・Youtube
・Yahooメール
・Googleビジネスプロフィール
・マクドナルド 店舗一覧
・JAL マイページ

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Doクエリ

Doクエリは、検索ユーザーが実際にアクションを起こしたい時にという意図の際に用いられる検索クエリです。トランザクショナルクエリ・取引型クエリとも呼ばれます。

クエリ検索意図
羽毛布団 通販オンラインショップで羽毛布団を買いたい。
ハワイ 格安航空券ハワイの格安航空券をネット予約したい。
ハウスクリーニング 依頼ハウスクリーニング業者に依頼をしたい。
FFFTP ダウンロードFFFTPをダウンロードしたい。
Doクエリと検索意図の例
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Buyクエリ

Buyクエリとは、特定の商品やサービスを購入したい時に用いられる検索クエリです。BuyクエリをDoクエリやトランザクショナルクエリ、取引型クエリに分類する考え方もあります。

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顕在意図

顕在意図とは、検索ユーザー自身が欲求を明確に自覚している状態の検索意図です。

例えば、「羽毛布団 通販」と検索した場合の顕在意図は以下のようなものが予想されます。

・羽毛布団を販売している通販サイトを利用したい
・通販サイトで販売している羽毛布団の価格を知りたい
・オンラインショップで羽毛布団を買いたい

3-6

潜在意図

潜在意図とは、検索する原因となった検索ユーザーの悩みや疑問です。

例えば、「羽毛布団 通販」と検索した場合の潜在意図は以下のようなものが予想されます。

・軽い羽毛布団でぐっすり眠りたい
・布団を楽に干したい
・布団の買い替えを減らしたい

「重い布団のせいでぐっすり眠れない」という悩みを持つ人は、軽い布団なら快適に眠れるはず、と考えます。また、お店で買うのは面倒だと思うかもしれません。悩みを解決するために、羽毛布団を購入する、通販で購入するという方法が思い浮かぶでしょう。そこで、検索ユーザーは「羽毛布団 通販」と検索するわけです。

上記のように、検索ユーザーの思考の流れを検索クエリから逆にたどっていくことで、検索することになった悩みや疑問が予想できます。

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検索意図の調べ方

多くの検索クエリには、複数の検索意図が含まれています。特定の方法だけで探すのではなく、可能な限り幅広い方法で検索意図を予想することが重要です。

Googleの検索品質評価ガイドラインにおいても、検索クエリは1つ以上の検索意図を持っていると考えると役に立つと書かれています。

12.7 Understanding User Intent
It can be helpful to think of queries as having one or more of the following intents.
・Know query, some of which are Know Simple queries
・Do query, some of which are Device Action queries
・Website query, when the user is looking for a specific website or webpage
・Visit-in-person query, some of which are looking for a specific business or organization, some of which are looking for a category of businesses

引用:Google「検索品質評価ガイドライン


例えば、「検索意図」で検索した人は、検索意図が何を意味するのか知りたい、検索意図を調べる方法が知りたいという検索意図が予想できます。

なぜなら、以下のような検索クエリがあるからです。

・検索意図とは
・検索意図 調べ方

また、検索ユーザーは常に需要が多い検索クエリで検索するとは限りません。失業したときにもらえるお金は「失業手当」ですが、失業手当について知りたいときに「失業保険」という検索クエリで検索する人もいるようです。さらに言えば、失業手当が受け取れる保険は失業保険ではなく雇用保険になります。

つまり、「失業保険」の検索意図は、失業手当について知りたいケースと、雇用保険について知りたいケースがあるということです。

検索意図を調べるためには、先入観を持たず多角的な視点で検索意図を予想することが重要になります。

検索意図は、以下のような様々な方法で探すことができます。

・サジェストキーワード
・関連キーワード
・共起語
・検索上位記事
・リスティング広告
・バーティカル検索
・ユニバーサル検索
・Yahoo知恵袋・SNS
・再検索キーワード
・Googleサーチコンソール

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サジェストワードから調べる

サジェストキーワードとは、検索エンジンの検索窓に入力した検索クエリと関連性の高い検索クエリです。オートコンプリート機能とも呼ばれています。


上記画像は検索窓に「羽毛布団」と入力したときのサジェストキーワードです。

表示される検索クエリは実際に検索ユーザーが使用した検索クエリなので、検索意図をつかむときに役に立ちます。

4-2

関連キーワードから調べる

関連キーワードとは、検索画面の下部に表示される検索クエリです。


上記画像は検索窓に「羽毛布団」と入力したときの関連キーワードです。

サジェストキーワード同様に、実際に検索ユーザーが使用した検索クエリが表示されるため、検索意図をつかむときに役に立ちます。

4-3

上位表示されているページから調べる

検索意図は、検索上位記事の内容から分析できます。

検索エンジンは、より多くの検索意図を満たしているページを検索上位表示する仕組みです。検索上位表示されているページに共通して書かれているテーマやトピックをチェックすることで、検索意図をつかむヒントとなるでしょう。

ただし、検索上位ページがすべての検索意図を満たしているとは限りません。検索上位記事を分析していると、表現方法は異なるものの、扱っているトピックがほとんど同じケースもあります。需要が少ない検索意図を満たしていなくても、主要な検索意図を満たしていれば検索上位表示されやすいからです。また、複数の検索意図に対して、複数のページを用意しているサイトもあります。

検索上位ページに書かれた内容だけでなく、内部リンクが貼られたページの内容や同じカテゴリーに分類されているページの内容も確認しておきましょう。

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検索意図を活用したコンテンツの作り方

検索意図を活用したコンテンツ制作のコツは以下の通りです。

・検索クエリを検索意図で分類する
・検索意図を満たす情報を盛り込む
・5W1Hのフレームワークを活用
・MECEのフレームワークを活用
・カスタマージャーニーマップを活用
・検索意図のズレ・重複を確認
・マインドマップで検索意図を整理

5-1

検索クエリを検索意図で分類する

検索意図と検索クエリは、常に1対1とは限りません。ひとつの検索意図に対応する検索クエリが複数存在する場合も、ひとつの検索クエリに複数の検索意図が存在する場合もあります。

抽出した検索クエリを列挙し、対応する検索意図で分類しましょう。

・Knowクエリ
・Goクエリ
・Doクエリ
・Buyクエリ

「関連キーワード」がテーマの場合

Knowクエリ関連キーワードとは
関連キーワード 仕組み
Doクエリ関連キーワード 検索数
関連キーワード 調べ方
関連キーワード取得
関連キーワード 非表示
Buyクエリ関連キーワード取得ツール
関連キーワード ツール
関連キーワード検索ツール


検索クエリがどれに分類されるかは、実際に検索することで確認できます。検索クエリによっては複数の分類に対応するケースもあるので、記事を制作する際には注意が必要です。

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検索意図を満たす情報を盛り込む

検索上位表示されるコンテンツを制作するためには、検索意図を満たす情報が盛り込まれている必要があります。

ただし、検索クエリに含まれているワードを記事で使用するだけでは、検索意図を満たしているとは言えません。

逆に、記事の内容が検索意図を満たしていても、記事タイトルや見出しにキーワードが使用されていないと、Googleは検索意図を満たしていないと判断されることがあります。

5-3

5W1Hのフレームワークを活用

5W1Hのフレームワークを活用すれば、検索ユーザーの状態を意識したコンテンツ制作が可能になります。

・Who:検索しているのは誰なのか
・When:いつ検索するのか
・Where:どこで検索するのか
・What:何を検索するのか
・Why:なぜ検索したのか
・How:どのように検索したか


上記のように、ユーザー思考を意識することが重要です。

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MECEのフレームワークを活用

MECEのフレームワークを活用することで、検索意図を網羅したコンテンツ制作が可能になります。

検索意図をすべて網羅したコンテンツを制作する場合、もれや重複が発生しやすいです。検索意図を十分に満たしていなければ検索上位表示できないですし、重複した内容を繰り返して解説していれば読みにくい記事になるでしょう。

MECEのフレームワークを活用すれば、もれや重複がないコンテンツを制作できます。

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カスタマージャーニーマップを活用

カスタマージャーニーマップを活用することで、検索クエリと検索意図の関係が明確になります。カスタマージャーニーとは、見込み顧客が顧客になるまでのプロセスを、顧客の思考に合わせて考えることです。

検索ユーザーは、現在の状況に応じて使用する検索クエリを変化させます。検索クエリを選択した思考を読み取ることで、検索意図の予測の精度が高くなるでしょう。

ユーザーの思考と検索クエリは以下の3つに分類できます。

・情報収集段階:Knowクエリ
・比較・検討段階:Doクエリ
・購入段階:Buyクエリ

たとえば、関連キーワードについてよく知らない人が関連キーワードを調べるためにツールの利用を検討する場合は、以下のような思考で検索するでしょう。

ユーザーの思考検索クエリ
関連キーワードって何だろう?関連キーワードとは
関連キーワード 仕組み
関連キーワードはどうやって調べるの?関連キーワード 検索数
関連キーワード 調べ方
関連キーワード取得
関連キーワード 非表示
関連キーワードが取得できるツールには何がある?関連キーワード取得ツール
関連キーワード ツール
関連キーワード検索ツール


「関連キーワード取得ツール」と検索する人は、すでに関連キーワードについて知っている人か、「関連キーワードとは」「関連キーワード 調べ方」で検索した後であることが予想できます。つまり、「関連キーワード取得ツール」に対応したコンテンツには、関連キーワードとは何かを説明する必要はないということです。同様に、「関連キーワードとは」でコンテンツを制作する場合、ツールを紹介する必要はありません。

ただし、上記の考えは「関連キーワードとは」と「関連キーワード取得ツール」で別のコンテンツを作成する場合の話です。

「関連キーワード」で網羅的なコンテンツを作る場合には、上記の思考の流れに沿ってコンテンツを制作します。

5-6

検索意図のズレ・重複を確認

検索クエリから検索意図を予想する場合、検索ユーザーとコンテンツの制作者の間にはズレが生じやすいです。検索意図を満たすコンテンツを制作出来なければ、検索上位表示は難しくなります。

Knowクエリに対してDoクエリのコンテンツを制作しても、検索ユーザーは満足できません。

例えば、「ゴルフ 練習場」と検索するユーザーに対して、ゴルフの練習方法を解説した記事を制作しても満足されないでしょう。検索ユーザーはゴルフの練習ができる場所を探しているのであって、練習方法が知りたいわけではありません。練習方法が知りたい場合は、「ゴルフ 練習方法」と検索するはずです。練習方法が知りたいのに、「ゴルフ 練習場」と検索する人はいないでしょう。

「ゴルフ 練習場」と検索する人の潜在意図は、ゴルフの練習をすることと予想できます。練習をしたいから、練習できる場所を探しているわけです。ゴルフの練習は練習場だけでなく、自宅でも可能です。この場合、「自宅で」練習する方法を提示すると、潜在意図を満たすことができるでしょう。

また、検索意図が重複した記事を制作すると、カニバリゼーションが発生したり、重複コンテンツとみなされたりする恐れがあります。

例えば、下記の3つの検索クエリに対し記事を3つ書いてしまうと、ほぼ同じ内容の記事になるでしょう。

・動画編集アプリ 無料 おすすめ
・動画編集アプリ 無料 iPhone
・動画編集アプリ iPhone おすすめ

似たテーマの記事が複数あると評価が分散されるため、複数の検索意図をひとつの記事で満たす方がよいケースもあります。

5-7

マインドマップで検索意図を整理

画像引用:https://jp.xmind.net/

検索意図や検索クエリを調べると、かなりの量になるケースがほとんどです。さまざまな分類法がありますが、検索意図と検索クエリのつながりが複雑になっていると混乱してしまうかもしれません。

検索意図を整理するには、マインドマップがおすすめです。検索意図と検索クエリのつながりが視覚的に把握でき、追加したり削除したりすることもできます。

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まとめ

SEOを重視したコンテンツを制作するためには、検索意図を深く読み取ることが重要になります。

検索意図は、検索ユーザーの数だけあると言ってもよいほど複雑なものです。さまざまな方法で検索意図を調べ、分類・整理する必要があります。

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この記事を書いたライター

SEO施策部

SEMを軸にSEOの施策を行うオルグロー内の一部署。 サイト構築段階からのSEO要件のチェックやコンテンツ作成やサイト設計までを一貫して行う。社内でもひときわ豊富な知見を有する。またSEO歴15年超のノウハウをSEOサービスに反映し、3,000社を超える個人事業主から中堅企業までの幅広い顧客層に向けてビジネス規模にあった施策を提供し続けている。

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