SEO対策 モバイルフレンドリーとは?対応方法と確認方法・SEOへの影響を解説

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本記事では、Googleが提唱する「モバイルフレンドリー」について重要なポイントをまとめています。スマートフォンなどのモバイル端末に対応したサイトやページは、Googleからの評価を得やすくなり、スマホでの検索数が増加傾向にある今、検索エンジンからのトラフィックを獲得するためには必須とも言える施策です。

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モバイルフレンドリーとは?

モバイルフレンドリーとは、Googleの検索アルゴリズムの一つで、モバイルフレンドリーアップデートとも呼ばれます。

2015年4月21日に実装されたこのアルゴリズムは、スマートフォンをはじめとしたモバイル端末で閲覧しやすいサイトの評価を高め、検索順位を引き上げる仕組みです。

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モバイルフレンドリーに関連したアルゴリズムのアップデート

モバイル端末でサイトを閲覧する際の利便性を高める為に行われた、「モバイルフレンドリーアップデート」は、増加するスマホユーザーの検索行動に対応するために、追加のアップデートが何度か行われています。

「モバイルフレンドリーアップデート」と同年5月に、検索順位への影響がより強まるようになり、2018年1月には「スピードアップデート」を行うことを発表、ページの表示速度をモバイル端末での検索順位を決める要素の一つにするとしました。

さらに同年の3月には、「モバイルファーストインデックス(MFI)」というPC用ページではなく、モバイル用ページを中心にクロール・インデックスを行うアルゴリズムへの移行が発表されました。

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モバイルフレンドリーにした方が良い理由

「Gooleが推奨しているから」と言ってしまえば、元も子もないのですが、変わりゆくユーザーの検索環境に対応するため、Googleは日々アルゴリズムをアップデートしています。

なぜGoogleはモバイルフレンドリーアップデートを行ったのでしょうか?

その背景を知ることで、モバイルフレンドリーに対応することのメリットやした方がいい理由が見えてきます。

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スマホユーザーの増加

2021年のデータでは、日本国内のモバイル・PC検索の割合は、モバイル検索が約75%、PC検索が約25%と、4分の3がスマートフォンからの検索ということになります。

ユーザーの検索ニーズに応えるためには、スマホでの閲覧に適したページを用意した方がいいのは明白です。

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SEO対策への影響がある

先述した通り、モバイルフレンドリーに対応しているか否かは検索順位に直接影響を与えます。ページの表示速度が遅ければ、ユーザーはサイトから離脱してしまいます。小さな画面上でも読みやすいコンテンツになっていない場合も同様です。

Googleはユーザーの検索体験を損なうことがないように、2015年以降、徐々にモバイル端末に適したページを優先的に評価するようシフトしてきました。

2018年1月には、ページの表示速度が順位を決める要素になり、同年の3月でPCサイトの内容を基にコンテンツを評価していたアルゴリズムを改めました。

モバイルサイトの評価に移行する、MFI(モバイルファーストインデックス)への移行が正式発表されるなど、今となってはモバイルで検索されることを前提としたアルゴリズムになっていると言えます。

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ユーザーにも見やすくなり、コンバージョンにもつながりやすくなる

スマートフォンをはじめとするモバイル端末は、PCに比べてディスプレイサイズが小さいです。

PC用に最適化された画面サイズをモバイルで見ようとすると、ページの大きさや幅が合っておらず、サイト全体が縮小され、文字サイズが小さく表示されるので、非常に読みにくいページになってしまいます。

これではユーザーは得たい情報をスムーズに得ることができず、サイト内を回遊することなく離脱してしまうでしょう。当然コンバージョンにもつながりません。

興味を持ってくれたユーザーにストレスを与えることなく、サイトに滞在してもらいやすくすることは、その先のコンバージョンやお問い合わせにつなげるために非常に重要な取り組みです。

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ページがモバイルフレンドリーか確認する方法

ここまで呼んでいただければ、モバイルフレンドリーの重要性はご理解いただけたのではないでしょうか?

では「自身の運営するサイトがモバイルフレンドリーになっているかどうか」は、どのようにチェックすればいいのか本項目で説明していきます。

実はGoogleでは、サイトがモバイルフレンドリーかどうか確認できるツールを無料で公開しています。

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モバイルフレンドリーテスト

スマートフォンでの閲覧に適しているか、ページ単位でチェックすることができます。

チェックしたいページのURLを入力すると、「フォントサイズが小さすぎないか」「クリック可能な要素同士が近すぎないか」など、問題の箇所を項目ごとに指摘してくれます。

モバイル フレンドリー テスト – Google Search Console

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Google Search Console

事前にサイトの登録が必要ですが、Googleサーチコンソールからでも、モバイルフレンドリーかどうか確認できます。

「モバイルユーザービリティレポート」という項目でサイト全体のチェックが一度に出来るのがメリットで、モバイルフレンドリーに対応していないページがあった場合、対象ページのエラー項目も確認することができます。

Google Search Console

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PageSpeed Insights

サイトの表示速度を改善するにはどうすればいいか、PC・モバイルでの改善点がそれぞれ分かるツールです。

先述した通り、Googleはモバイル対応したサイトを優先的に評価します。PageSpeed Insightsを使えば、スマートフォンでページを表示する際に、スムーズな表示を阻害している原因と改善方法の確認が出来ます。

ウェブページの読み込み時間 – PageSpeed Insights

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モバイルフレンドリーの対応方法

ここまでで、モバイルフレンドリー対応の重要性はご理解いただけたかと思います。
では、モバイルフレンドリーに対応する方法はどのようなものがあるのでしょうか?

いちからサイトを作り変える必要はありません。いくつかポイントをご紹介いたします。

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レスポンシブWEBデザイン:端末毎に自動でページを切り替える

Googleが実装を推奨している仕様です。

レスポンシブWEBデザインとは、ユーザーがアクセスする端末や画面サイズに応じて、レイアウトやデザインが自動で切り替わり、どんな画面サイズでも見やすい画面が表示される設定です。

1つのURLで対応出来るので、更新が1度で済みますし、複数のURLを用意し、端末に応じてリダイレクトをかけるやり方に比べて読み込み時間が短縮されているので、SEOへの効果も期待できます。

レスポンシブWEBデザインのメリットは運営者側だけでなく、コンテンツの共有やリンクが簡単に出来るというユーザー側のメリットもあります。

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ダイナミックサービング:端末の画面サイズに応じて表示内容を変える

ダイナミックサービングとは、1つのURLに対して、「PC向け」と「モバイル向け」それぞれのHTMLを用意し、ユーザーが使う端末に応じて、最適なコンテンツを表示させるようサーバー側で調整する仕様です。

2つのHTMLを用意することで、PC・モバイルそれぞれに適したコンテンツを発信することが出来、ページの表示速度の最適化につながります。

また、レスポンシブWEBデザイン同様にURLが1つなので、クローラーが巡回しやすくなるなどのメリットがある一方で、PC向けとモバイル向けに表示を作り込まなければいけないので、プログラムが複雑になりやすく、手間がかかるなどのデメリットがあります。

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セパレートタイプ:パソコン版とスマホ版でURLを用意する

最後はセパレートタイプの説明です。

セパレートタイプは、PC表示用のURLとモバイル表示用のURLをそれぞれ別で用意する方法です。

例えば、PC用には「https://~~.com」、モバイル用には「https://~~.com/sp」といったように、ユーザーの使う端末に応じて、HTMLとCSSを完全に分けてURLを用意する形になります。

端末毎にHTMLとCSSがあるため、更新作業がレスポンシブWEBデザインとダイナミックサービングに比べて余計に発生します。

同様のコンテンツのページが複数ある場合、Googleが正しくクローリング・インデックスができるように、alternateタグやcanonicalタグの設定も併せて行います。

モバイルサイトの存在を伝えるようにした方がいいなど、気を遣わなくてはいけない点が多いので、Googleも推奨していません。

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モバイルフレンドリーなコンテンツページの作り方

モバイルフレンドリーにはサイトの仕様や設定以外に、コンテンツを作り込むタイミングで注意した方がいいポイントがいくつかあります。

本項目では、そのポイントについて説明していきます。

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テキストのフォントサイズや長さに注意

一般的に、モバイル端末の画面はPCに比べて小さいので、ズームをしなくても見やすい文字サイズに設定したり、小まめに文章を区切ったりするなどの工夫が必要です。

PC向けのサイトと同じ表示では、小さすぎて読めないことが往々にしてあります。

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コンテンツのズレや画像サイズに注意

PCの画面で見たときは問題なくても、スマートフォンで見てみると、リンクで次のページに飛ぶためにタップするバナーやテキストがズレていることがあります。

またポップアップの広告や、画像などがコンテンツに重なって表示されるなど、ユーザーの意図しないミスタップを招く可能性がある状態は、大きなストレスを与え、サイトからの離脱にもつながります。

さらに、画像サイズが大きいため、縦スクロールのみではサイトが見られず、横にもスクロールしないといけない状態もユーザーにとっては最適とは言えないでしょう。

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タップできる要素の位置に注意

スマートフォンの様な小さい画面上では、タップできるリンクが近くにいくつもあると誤操作につながりやすくなります。

タップが正確に出来るように、ボタンやリンクの密集には注意しましょう。

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モバイル表示に適していない仕様に注意

PCサイトでは一般的だったFlashですが、スマートフォンでは対応しているブラウザがないため表示することが出来ません。

PCでは再生出来るが、スマートフォンでは再生出来ないような動画は、使わない方が望ましいです。

会員登録やライセンスが必要なメディア、別途アプリをダウンロードしなきゃ閲覧できないコンテンツも同様です。

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ページの表示速度に注意

スマートフォンの通信環境は日々進化し、以前に比べると通信にかかる時間は短縮されていますが、PCと比較すると、まだまだ読み込みに時間がかかります。

表示時間がかかると、ユーザーにストレスを与え離脱につながります。Googleもスピードアップデートを実装するなど、ぺージの表示速度はサイトの評価を決める大きな要素となっています。

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まとめ

モバイルフレンドリーかどうかチェックできるツールや、モバイル対応する際に気をつけなければいけないポイントを紹介しました。

増加していくスマートフォンユーザーの検索ニーズに応えるためにも、定期的に自分のサイトはスマホで見えにくくなっていないか、使いにくくなっていないか確認するようにしましょう。

モバイルフレンドリーにしたからと言って、検索順位への影響が直ちに出るわけではありませんが、小さな取り組みの積み重ねが、大きな成果を生みます。

新しい情報やコンテンツを更新した際は、忘れずモバイルフレンドリー仕様かどうか確認しましょう。

この記事を書いたライター

SEO施策部

SEMを軸にSEOの施策を行うオルグロー内の一部署。
サイト構築段階からのSEO要件のチェックやコンテンツ作成やサイト設計までを一貫して行う。社内でもひときわ豊富な知見を有する。またSEO歴15年超の塩田英司のノウハウをSEOサービスに反映し、2000社を超える個人事業主から中堅企業までの幅広い顧客層に向けてビジネス規模にあった施策を提供し続けている。

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