SEO対策 Googleサーチコンソールでサイトマップを登録・送信する方法とエラーの対応方法

サイトマップの登録はWEBサイトへのアクセスが増加したり、検索順位にいい影響を与えたりすることから、SEOの内部対策の観点からみても設置するのが望ましいとされています。今回は、Googleサーチコンソールの「サイトマップ」の概要とサイトマップの作成・登録方法についてわかりやすく解説します。
Googleサーチコンソールの「サイトマップ」とは?
Googleサーチコンソールへのサイトマップ登録は完了していますか?
Googleサーチコンソールのサイトマップとは、XML形式でURLが記述されたサイトマップのことです。
サーチコンソールにサイトマップの登録をしないと、質の高いコンテンツを作成してもGoogleの検索エンジンのクロールが遅くなり「インデックスに時間がかかる」「検索順位が上がるのに時間がかかる」などSEO上の弊害が起きる可能性があります。
サーチコンソールからサイトマップを登録することで、Google検索エンジンのクローラーが巡回するため、クローラビリティの向上に繋がります。
ページ数が多く規模の大きいサイトの場合は、インデックスをコントロールする事で検索順位やPV数の向上に繋がる重要な施策です。
また、XMLサイトマップには最終の更新日も含まれるため、ページがいつ更新されたのかを検索エンジンに伝えることができます。業種や業界によっては、更新日が新しい記事やページの方が検索結果上で有利になるケースがあります。
サーチコンソールからサイトマップの登録を行っていない場合は、本記事でXMLサイトマップの作成・登録・送信方法を覚えましょう。
そもそも「サイトマップ」とは
作成方法やツールの使い方について紹介する前に、まずはそもそも「サイトマップ」とは何か?ということから見ていきましょう。
XMLサイトマップとHTMLサイトマップ
サイトマップは、簡単に言うとWEBサイト内のページをわかりやすく一覧にしたものを指します。つまり、「WEBサイト内にはこういったコンテンツがある」、「このURLをクリックするとこういったコンテンツを見られる」をわかりやすくリスト化したものです。
サイトマップの種類は大きく分けて2つあります。
XMLサイトマップ:検索エンジン用のサイトマップ
HTMLサイトマップ:ユーザー用のサイトマップ
2つの大きな違いを一言でまとめましたが、今回紹介するGoogleサーチコンソールの「サイトマップ」を使って登録するのは前者の「XMLサイトマップ」のほうです。
▼ XMLサイトマップについては以下の記事で詳しく解説しています。
XMLサイトマップの役割
XMLサイトマップは、検索エンジン用のサイトマップです。つまり、「このWEBサイトはこういうサイト構造になっている」をGoogleに対して伝えるためのものです。
XMLサイトマップの作成は、以下のようなWEBサイトに対するクロールを改善する手段として有効とされています。
- 規模が大きなWEBサイト
- 構造が複雑なWEBサイト
- WEBサイト内に含まれるリンクが少ない新規サイト
XMLサイトマップを作成すると、検索エンジンのクローラーに発見されにくい、あるいはそのデータが何を意味しているのかを判断できないWEBサイトに対して、「クロール漏れを少なくする」「Googleに最新情報をいち早く通知できる」といった効果が期待できます。
Googleサーチコンソール「XMLサイトマップの作成・登録・送信方法」
Googleサーチコンソールの作成後に、Googleサーチコンソールへのサイトマップの登録、送信が可能になります。WordPressを使用している場合とそうでない場合で登録方法が異なりますので解説します。
WordPressを使用している場合のGoogleサーチコンソールへの作成・登録方法
WordPressを利用して、サイトを作成している場合は、プラグイン機能で作成が可能です。
いくつかプラグインがありますが、「Google XML Sitemaps」というプラグインの利用がおすすめです。プラグインをインストール後、サイトマップを有効化しましょう。
設定に関しては、デフォルトのままで基本問題ありません。HTMLサイトマップを無効にし、XMLサイトマップだけ出力するようにしましょう。優先順位の設定は、更新頻度を踏まえて設定するようにしましょう。
設定が完了したら、更新ボタンをクリックすることで作成、設定完了になります。作成されたサイトマップはsitemap.xmlファイルとして設置されます。sitemap.xmlファイルの設置場所はドメイン直下になります。
【例】
アップロード前のURL:https://whitemap.white-link.com/
アップロード後のURL:https://whitemap.white-link.com/sitemap.xml
WordPressを使用していない場合のGoogleサーチコンソールへの作成・登録方法
XMLサイトマップは、手動でHTMLを編集することで作成することも可能です。ただし、URLを全て記載することを考えると大変な作業です。
そこで無料で利用可能なツール「sitemap.xml Editor」の使用がおすすめです。

使い方は非常に簡単です。
まずサイトのURLを入力します。次にオプションの設定が必要になります。
■ 最終更新日
「する」を選択すると更新ページを優先でクロールしてくれるため、「する」にチェックをしましょう。
■ サイトの更新頻度
サイトの更新が週に一度の場合は「一週間ごと」を選択します。選択する内容によってGoogleからのクロールの頻度が変わるので、WEBサイトに合わせた選択をすることが重要です。
■ 優先度の設定
WEBサイト内にある、各ページの優先順位を設定するかを選択することができます。
「する」を選択することでTOPページは1.0、それ以外のページはTOPページより小さい値が自動にサイトマップへ記載されるようになります。値は0.1~1.0まで選択することが可能で、値が大きいほど優先度が高くなります。
■ 除外ディレクトリ
使っていないページなど、サイトマップに記載したくないページがあれば、そのURLを記載しましょう。
■ 同一タイトルURLの除外
「する」を選択することで、タイトルや内容が同じページがある場合には、URLの重複を防ぐことが可能になります。
これらの設定を踏まえて、「サイトマップ作成」を選択することでXMLサイトマップのファイルが完成となります。
WordPressを使用していない場合は、まずサーバーに該当ファイルをアップロードする必要があります。FTPソフトを利用してコンピューターからサーバーにファイルを送付します。
FTPソフトとは、コンピューターとサーバー間でファイルをやり取りする上で必要なソフトウェアのことです。ファイルをアップロードすることができますので、その機能を利用し、XMLサイトマップファイルをサーバーにアップロードします。
FTPソフトを利用していない場合は「FFFTP」などをインストール、用いることでファイルをアップロードしていきます。アップロードが完了すれば登録完了となります。
Googleサーチコンソールへの送信方法
ドメイン直下にXMLファイルが置かれた状態でGoogleサーチコンソールにサイトマップを送信します。
「サイトマップ」の項目から「新しいサイトマップの追加」のURLを記載する欄に「sitemap.xml」と記載して、送信ボタンをクリックします。

Googleサーチコンソールでサイトマップを確認する方法について
送信したサイトマップが無事に送信されているか確認する方法は、Googleサーチコンソールの「サイトマップ」の項目からステータスを確認できます。
送信されたサイトマップを確認すると、Googleがサイトマップを認識しているかどうかが把握できます。ステータスが「成功しました」という状態であれば送信が無事に完了しています。
「取得できませんでした」と表示されている場合は、サイトマップの取得が成功していません。

Googleサーチコンソール上でのXMLサイトマップのエラーと対応方法
Googleサーチコンソール上で、サイトマップのステータスがエラーになる場合の対応方法をご紹介します。
エラー「取得できませんでした」について

サイトマップが「取得できませんでした」というエラーが発生する原因は、サイトマップが存在していないことが考えられます。または、サイトマップのURLが間違っている場合もあります。
エラーのあるサイトマップの行をクリックすると、詳細なエラーの原因を確認することができます。
エラー「サイトマップを読み込めませんでした」について

「サイトマップを読み込めませんでした」というエラーに関しては、ファイルが存在していないことが考えられます。もしくは、認証エラーが発生していることが原因です。
原因については、HTTPエラーコードを確認することで確認ができます。「HTTPエラー:404」の場合は、サイトマップのURLが違う可能性があります。また、サーバーにサイトマップのアップロードを忘れていることも原因の一つとして考えられます。
WordPressで、サイトマップに関するプラグインを使っている場合には、正常に動いていないことやプラグインが無効のためエラーになっている可能性が高いです。
また、「HTTPエラー:403」の場合は、サイトマップへのアクセス権限がないことがわかります。
エラー「サイトマップは読み取り可能ですが、エラーがあります」について
エラーのメッセージに「サイトマップは読み取り可能ですが、エラーがあります」という内容が表示されているときは、サイトマップの内容の記載に誤りがあると言えます。
原因ごとの対応の仕方をご紹介していきます。
エラー「サイトマップがHTMLページです」について

「サイトマップがHTMLページです。」のエラーに関しては、サイトマップがXMLの形式ではなく、HTMLになっている可能性があります。Googleサーチコンソールは、HTMLのサイトマップには対応していません。そのため、必ずXMLの形式で登録していきます。
WordPressのプラグインを利用して、サイトマップを生成している場合はプラグインの設定でXMLでの出力を有効化しているかを確認して下さい。
エラー「サポートされていないファイルフォーマット」について

サイトマップに構文のエラーがある可能性があります。
サイトマップのファイルを、ブラウザ上で直接開き確認をしてください。
エラー「XMLタグが指定されていません」について

サイトマップファイルが存在している状態で、Googleから読み込みが可能なものの、サイトマップにURLが全く指定されていない場合のことを指します。
サイトマップには1URL以上の記載をする必要があります。実際にサイトマップのURLの記載内容を確認して下さい。
その他エラー発生時の対処方法
XMLサイトマップ登録がうまくいかない場合の、その他の対処方法は下記になります。
クロールが完了できない場合
リダイレクト数が多い場合は、サイトマップの処理を進めるとクロールエラーが表示されることもあります。この場合は、別のページにリダイレクトするURLから、リダイレクト先へのURLへ変更する方法が推奨されています。
その他、FlashやJavaScriptを利用して、コンテンツを作成している場合はWEBサイトのクロールに問題が発生する可能性があります。
URLが無効となってしまう場合
ページが存在しない状態でインデックスが残っていると、URLが無効となる場合があります。その場合は「404エラー」が表示されることになります。
この404エラーが表示される場合は、Googleサーチコンソール上でページの削除をできる機能があるので、削除のリクエストを推奨します。
圧縮エラーになってしまう場合
圧縮中であるサイトマップを、Googleが解凍すると「圧縮エラー」になってしまう場合があります。このようなときは、圧縮ツールを使用して再度サイトマップを圧縮しアップロードしましょう。その後、再送信の対応をします。
Googleサーチコンソールに複数のサイトマップは登録できるのか
サイトマップは1サイトにつき、1ファイルしか登録できないということはありません。
ディレクトリごとにサイトマップを作成し、サーチコンソールで各ディレクトリごとにサイトマップを登録、送信という流れです。
サイト内で複数のシステムを稼働している場合は、サイトマップを複数用意しましょう。2つ目以降のサイトマップも、1つ目のサイトマップと同様のやり方で、Googleサーチコンソールに登録する流れになります。
Googleサーチコンソール「XMLサイトマップ」のSEO効果とは?
XMLサイトマップを、サーチコンソールに登録しておくことで、優先的にGoogleのクローラーが巡回してくれます。クローラーがWEBサイトを優先的に巡回することにより、SEOを日々実施しているサイトに対しての成果が検索順位に反映がされやすくなります。
▼ Googleの検索順位が決まる流れは下記になります。
- GoogleのクローラーがWEBサイトを巡回する
- 巡回したWEBサイトの情報が、Googleのデータベースに登録(インデックス)される
- データを踏まえてGoogleのアルゴリズムが、良質なWEBサイトであるかどうかを判断する
以上のステップで検索順位を決定しています。例え良質なコンテンツを作成していたとしても、これらのことが実施されていない場合は意味がないと言えます。
1つ目にあげたクローラーの巡回については、クローラーはたくさんのリンクを巡回することでサイトを確認しています。
そのため、まだサイトを作ったばかりの場合は、他のサイトから獲得しているリンクの数が少ないことが考えられます。その場合、クローラーの巡回が少ないので、検索順位が上がりづらいことがあるでしょう。
そのような場合も、XMLサイトマップをGoogleサーチコンソールに登録しておくことで、クローラーがサイトを確認するときにサイトマップの情報を確認し、WEBサイトを優先的に訪れることが可能になり、日々実施しているSEO施策が検索順位に反映されやすくなるでしょう。
SEOにおいて逆効果になるサイトマップの管理の仕方とは?
不適切なURLをXMLサイトマップに登録をした場合、SEOでは逆効果になってしまう可能性があります。
以下では、管理における注意点をご紹介します。
Googleの検索結果に表示させたくないURLはサイトマップに含めない
noindexタグで記載しているページや、robots.txtで記載してブロックしているURLに関してはサイトマップに含めることはやめましょう。サイトマップに記載するURLは、検索結果に表示したいURLにする必要があります。表示させる必要のないURLは、全て除外するようにしましょう。
リダイレクト元のURLはサイトマップに含めない
サイトマップに転送開始時のURLを記載することはやめましょう。仮にリダイレクトを設定しているときは最終地点のURLを記載する必要があります。
存在しないURLをサイトマップに含めない
サイトマップに存在していないURLを含めることは絶対にしてはいけません。
急ぎでURLの削除が必要なときは、Googleサーチコンソールの機能である「URL削除」を利用して対応しましょう。
上限を超えたURLを記載したサイトマップは送信しない
サイトマップにURLを記載する上で、上限があることをご存知でしょうか?
50,000を超えるURLは登録することができません。URLが50,000を超える場合は、ファイルを分割する必要がありますので、複数のファイルを用意して対応しましょう。
まとめ
本記事でお伝えしたように、XMLサイトマップの登録はSEOにおいて重要な要素のため、必ず登録することを推奨します。特に最近は、Googleのインデックスが以前に比べ遅くなっている傾向があります。
XMLサイトマップの登録を含め、インデックスの促進は重要ですので、必ず対応し適切にGoogleからクローリングされるようにしていきましょう。