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SEO対策 2024/04/19

URLパラメータとは|種類・使用時の注意点を初心者向けに解説

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URLパラメータとは、WEBサイトに訪れたユーザーの流入経路を計測したり、サイト内検索や絞り込み検索結果のページを作成するために使用する変数のことです。本記事では、「URLパラメータ」の概要から種類、書き方のルール、設定時の注意点を初心者にも分かりやすく解説します。覚えてしまえば簡単なので是非最後までご覧ください。

1

URLパラメータとは?

「URLパラメータ」とは、URLの末尾に付ける変数のことです。

URLパラメータを使うと、WEBページにアクセスしたユーザーの流入経路を計測したり、ページの内容を動的に変化させることができます。

例えば、広告やメルマガ、SNSなどにURLパラメータが加えられたURLを設置します。ユーザーがこのパラメータ付きURLをクリックすると、サイト運営者はユーザーがどの媒体から流入したのかを把握することができます。

尚、変数を加えたURLをパラメータ付きURLと呼びます。

2

URLパラメータの種類と目的

URLパラメータには、「パッシブパラメータ」と「アクティブパラメータ」という2つの種類があります。

それぞれの役割と具体的な活用事例、記述例を解説します。

2-1

アクティブパラメータ

「アクティブパラメータ」とは、WEBページの内容をユーザーの要望に応じて変更できるようにする仕組みです。

簡単に言うと、WEBぺージ内の検索窓でキーワード検索した場合や、絞り込み検索した場合に表示されるページにアクティブパラメータが使用されます。

例えば、求人サイトで仕事を探す際に地域や職種を選ぶ、不動産サイトで物件を価格や立地条件で絞り込む、ECサイトで商品を人気順や価格順に並べ替えるといった場合に使用します。

アクティブパラメータの使用例

アクティブパラメータは、ユーザーが求める商品を簡単に見つけられるようECサイトでよく使用されます。

例えば、ビッグカメラのオンラインストアで価格帯を指定して商品を探す場合、URLにパラメータを追加することで、特定の条件に合う商品だけを表示させることができます。

【例】

操作URL例
パソコン・タブレットPCのページhttps://www.biccamera.com/bc/category/001/100/009/
価格帯8,001円〜103,000円で絞り込みhttps://www.biccamera.com/bc/category/001/100/009/?min=8001&max=103000


上記例では、ユーザーは8,001円〜103,000円の価格帯で商品を絞り込むことができ、該当する価格帯の商品だけが表示されます。

2-2

パッシブパラメータ

「パッシブパラメータ」は、WEBサイトへの訪問者がどのオンラインプラットフォームから来たかを計測する仕組みです。

表示されるコンテンツが異なるアクティブパラメーターとは異なり、指定した値に関わらず、同じ内容のコンテンツが表示されます。この特性を利用して、パッシブパラメータは主に分析や追跡の目的で使用されます。

参照元や広告媒体の種類など、特定の情報をパッシブパラメータとして指定することにより、Webページへの訪問者がどの流入経路から来ているかを把握することができます。

パッシブパラメータを使って計測できる媒体の例は、以下になります。

媒体カテゴリ具体的な媒体例
ソーシャルメディアFacebook、Twitter、Instagram、LinkedIn
メールマーケティングニュースレター、プロモーションメール
オンライン広告Google広告、Facebook広告、バナー広告
検索エンジンGoogle、Bingなどの検索結果からのリファラル
アフィリエイトアフィリエイトサイトやブログからのリンク
QRコードオフラインの広告やパンフレットに掲載されたQRコードスキャン


パッシブパラメータをWEBページに追加すれば、Google AnalyticsやWeb解析ツールを使って異なる流入元からのデータを分析することができます。掲載している媒体が閲覧数やコンバージョンの増加にどのように影響しているかを分析してみましょう。

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URLパラメータは重複コンテンツに注意する

URLパラメータを設定する際は、重複コンテンツにならないように注意が必要です。重複コンテンツとは、WEBサイト内で同じ内容が異なるURLで表示されるコンテンツのことです。

アクティブパラメータとパッシブパラメータで、重複コンテンツが発生する理由を解説します。

3-1

アクティブパラメータの重複

アクティブパラメータでよくある重複は、ECサイトのカテゴリページとアクティブパラメータを設定した絞り込み機能で表示されたぺージが重複してしまうことが挙げられます。

例えば、ファッションのECサイトでTシャツカテゴリをクリックした際に表示されるページの内容と、サイト内検索で「Tシャツ」と検索した際に表示されるページの内容が殆ど同じになる場合は、Googleから重複コンテンツと判断されます。

また、以下のようなケースも重複となる可能性があります。

URL例説明
http://example.com/product?color=blue製品ページで、青色の製品バリエーション
http://example.com/product?color=blue&size=M同じ製品ページで、青色かつサイズがMの製品バリエーション
http://example.com/product?size=M&color=blueパラメータの順序が異なるだけで、上記と同じコンテンツ


このような重複コンテンツを回避するためには、canonicalタグを利用してURLパラメータが設定されていない元ページのURLを正規ページに指定します。

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パッシブパラメータの重複

パッシブパラメータはぺージの内容が変わらないため、計測用のパラメータを付与したURLと元のURLのコンテンツが完全に重複します。

例えば、冒頭で紹介したメルマガのパラメータの例では、

  • トップページのURL:http://XXXX.co.jp/
  • メルマガのURLに付与したURL:http://XXXX.co.jp/?from=mailmagazine

どちらも、コンテンツの内容が同じになります。

元のURLとパラメータ付きURLが同じコンテンツを提供しているとみなされ、重複コンテンツと判断された場合は、WEBサイトのSEOに悪影響を及ぼす可能性があります。

また、ページ数が数十万ページを超える大規模サイトの場合、パラメータ付きURLが大量に発生すると、クローラーがページを巡回出来る上限「クロールバジェット」に悪影響が出るため注意が必要です。

このような問題を解決するためには、アクティブパラメータの重複と同じようにcanonicalタグを利用してURLパラメータが設定されていない元ページのURLを正規ページに指定します。

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URLパラメータを使用する際の注意点

URLパラメータを設定する際には重複コンテンツ以外にも、以下の3点に注意して設定しましょう。

  • 半角英数字を使用する
  • リダイレクト時は引継ぎ設定を行う
  • 書き間違いがないようにする

それぞれ詳しく解説します。

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半角英数字を使用する

URLパラメータを設定する際には、半角英数字を使用し、日本語の使用は避けるようにしましょう。

URLパラメータに日本語を使用すると、以下のように文字化けした文字列へ自動でエンコードされます。

■「utm_source」に「Google」ではなく「グーグル」と設定した場合のURLパラメータ

http://XXXX.co.jp?utm_source=%E3%82%B0%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%83%AB


文字化けしていても計測自体できますが、文字化けしていることで間違った広告に設定してしまったり、Googleアナリティクスで計測結果を確認する場合に、どの広告に設定したURLパラメータなのかの判断がしづらくなります。

URLパラメータには日本語ではなく半角英数字を使用し、誰が見ても設定内容が分かるようにしておきましょう。

4-2

リダイレクト時は引継ぎ設定を行う

URLパラメータを設定したページから別のページへリダイレクトすると、URLパラメータ情報が外れてしまい正しく計測が出来なくなる可能性があります。

例えば、特定のキャンペーンからの訪問者を特定のランディングページにリダイレクトする場合、そのURLには特定のパラメータが含まれているかもしれません。

この時に設定したパラメータを正確に引き継ぐことで、キャンペーンの成果を正確に評価することができます。

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書き間違いがないようにする

パラメータ付きURLを作成する際は、書き間違いが無いように注意しましょう。

誤ったパラメータや値や記述方法の間違いは、意図した通りの計測ができない原因となります。また、エラーが発生した場合はSEOの評価にも影響が出る可能性があります。

Googleが提供しているURL生成ツール「Campaign URL Builder」を利用すると、間違えることなく作成することが出来ます。

Campaign URL Builder


【使用手順】

  1. Campaign URL Builderページにアクセスする
  2. URLパラメータを設定するページのURLを入力する ※必須
  3. キャンペーンIDを入力する ※任意
  4. 参照元(Campaign Source)を入力する ※必須
  5. メディア(Campaign Medium)を入力する ※必須
  6. キャンペーン(Campaign Name)を入力する ※任意
  7. キーワード(Campaign term)を入力する ※任意
  8. 広告のコンテンツ(Campaign contents)を入力する ※任意

上記の手順で、自動的にURLパラメータが追加されたURLが画面上に出力されます。

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URLパラメータの記述ルール

URLパラメータの基本的な記述ルールは、以下になります。

ステップ説明
1. パラメータ開始URLの末尾に「?」を付けることでパラメータの開始を示します。
2. キーと値のペア「キーワード=値」の形式でパラメータを追加します。
3. 複数パラメータ複数のパラメータを使用する場合は、「&」で区切ります。


URLパラメータのルールでは、URLの末尾に「?」を加えた後、キーワードと値の組み合わせ(「キーワード=値」)で何を求めているかを示します。

「?」クエスチョンマークは、あなたがこれから特別なメッセージを追加することをWEBサイトに知らせる合図です。

その後に、「キーワード=値」という形式でメッセージを書き加えます。ここでの「キーワード」は、WEBサイトに伝えたい情報の種類を指し、「値」はその具体的な内容です。

例えば、メルマガからの訪問者を特定したい場合、キーワードには「from」を、値には「mailmagazine」と入力し、「http://XXXX.co.jp/?from=mailmagazine」というパラメータ付きURLを作成します。

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Googleアナリティクスで使用するURLパラメータの記述ルール

Google Analytics (GA)では、URLパラメータの記述ルールが以下のように決まっています。

パラメータ例説明
utm_source 【必須】訪問者がどのソースから来たかを識別します。
utm_medium 【必須】訪問者をサイトに導いた媒体(例:email、cpc)を識別します。
utm_campaign 【必須】特定のキャンペーン名やプロモーションを識別します。
utm_term【オプション】支払い広告を通じて訪問した場合、使用された検索語句を識別します。
utm_content【オプション】広告内のどのリンクがクリックされたかを区別するために使用される


【記述例】

https://www.example.com/?utm_source=newsletter&utm_medium=email&utm_campaign=summer_sale


上記例では、

  • utm_source=newsletterで訪問者がニュースレターから来たこと
  • utm_medium=emailでそのニュースレターがメール経由であること
  • utm_campaign=summer_saleで訪問の理由が「サマーセール」のキャンペーンであること

が示されています。

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まとめ

今回は、「URLパラメータ」の概要や種類、利用する目的、設定方法、設定時の注意点について解説しました。「URLパラメータ」には「アクティブパラメータ」と「パッシブパラメータ」の2種類があり、それぞれ設定するシーンや効果、設定方法などが異なります。

簡単に言えば、ユーザーに合わせて表示する内容を動的に変化させる場合は「アクティブパラメータ」、広告の効果を検証する場合は「パッシブパラメータ」を利用します。

「URLパラメータ」を設定することで何ができるのか、どのような場合に利用するものなのかを確認し、WEBサイト運営に役立てましょう。

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この記事を書いたライター

SEO施策部

SEMを軸にSEOの施策を行うオルグロー内の一部署。 サイト構築段階からのSEO要件のチェックやコンテンツ作成やサイト設計までを一貫して行う。社内でもひときわ豊富な知見を有する。またSEO歴15年超のノウハウをSEOサービスに反映し、3,000社を超える個人事業主から中堅企業までの幅広い顧客層に向けてビジネス規模にあった施策を提供し続けている。

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