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SEO対策 2023/05/10

ページランクとは?調べ方とアルゴリズムの仕組みを解説

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今回はページランク(PageRank)について解説します。「ページランクは今でも機能しているのか」「どのような仕組みで決定されるのか」「どうすれば上げることができるのか」など気になっている方も多いのではないでしょうか?本記事では、PageRankの概要から仕組み、確認方法、上げる方法を初心者にも分かりやすく解説します。

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Googleページランク(PageRank)とは?

ページランク(PageRank)とは、WEBサイトの重要度を判断するアルゴリズムです。PageRankという名称は、アルゴリズムを開発したGoogleの創業者であるラリー・ペイジ(Larry Page)の性が由来だと言われています。

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ページランクはGoogle検索アルゴリズムの基準のひとつ

ページランクは、200以上あると言われているGoogle検索アルゴリズムの基準のひとつであり、PageRankの数字が高いほどGoogleから高い評価を受けていることを意味します。

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現在ページランクを調べることはできない

2016年にページランク機能が、Googleツールバーから完全に削除されました。しかし、ページランクという仕組みが全く消え去ってしまったわけではありません。

ページランクには、「Real PageRank」と「GoogleツールバーPageRank」の2種類があります。
削除されたのは、「GoogleツールバーPageRank」です。

この「GoogleツールバーPageRank」は、サイト運営者のために、0~10の11段階の数値をランク付けし可視化したものでした。

現在も常に更新されている「Real PageRank」は、もっと細かい指標となっていると言われています。
ただし、「Real PageRank」については、ユーザーや管理者が数値内容を確認することはできません。

ページランクの重要性については、「Googleが掲げる10の真実」の中でも言及されています。

Googleでは、200以上の要素と、PageRank™ アルゴリズムをはじめとするさまざまな技術を使用して、各ウェブページの重要性を評価しています。

Googleが掲げる10の事実

廃止される前のように、PageRankの数値は直接確認できなくなりましたが、現在でも「Real PageRank」は機能していると言えるでしょう。

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ページランクが高いと検索上位表示されるのか?

ページランクだけを高めても、検索上位されるとは限りません。

ページランクがGoogleツールバーに表示されなくなったのは、「被リンクを自作自演で作る」「有料リンクを購入する」といった手法で低品質な被リンクを集め、ページランクを高め、検索順位を意図的に操作しようと考える悪質なSEOが増加したからだと言われています。

そもそも、GoogleがページランクをGoogle検索アルゴリズムの基準のひとつとしているのは、検索エンジンを利用するユーザーの利便性を高めることを目的としているからです。

ページランクが高いから価値のあるコンテンツであるわけではなく、価値のあるコンテンツだからページランクが高くなると言えるでしょう。

Googleの検索順位付けは、ページランクや、オリジナル性があるかなど、さまざまな基準を元に判断しています。ページランクを高める以外にも、ガイドラインに沿った対策を行い、ページ全体の質を高めることが重要です。

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ページランクの仕組み

ページランクは、被リンクの数と質によって決まる仕組みです。
ページランクの算出方法は専門的な内容になるため、本記事では簡単な概要を解説します。

▼ 被リンクについては下記のページで解説しています。

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被リンクの獲得数が多いほどランクが高い

まず、被リンクの獲得数が多ければ評価に繋がり、ページランクの評価が高まります。理由は、投票と同じように多くのユーザーから支持されていることを意味するためです。

さらに、リンク元の被リンク数が多いほど、指示されているページからのリンク獲得とみなされ、評価に繋がります。

「Googleが掲げる10の事実」に「ウェブ上の民主主義は機能する。」と記載されていることからも、被リンクが重要な指標であることが分かります。

【参考ページ】
Googleが掲げる10の事実


ただし、ページランクを高めるために、相互リンクや自作自演リンク、リンク購入などの手法で被リンクの数だけを増やしても意味がなく、ペナルティの対象になるため注意しましょう。

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リンク元ページのページランクが高いと評価が高い

貼られたリンク元の質も判断基準のひとつです。

一般的に、どこの誰か分からない人が発信する情報より、その分野における専門家が発信する情報の方が信頼性が高いと考える人が多いからです。

Googleも上記と同様に考え、ページランクが高いページから被リンクを獲得しているページのページランクを高くします。

▼ ページランクが特に高い傾向にあるのは、以下のようなサイトです。

  • 厚生労働省や財務省などの政府が運営するサイト
  • 地方自治体が運営するサイト
  • ドメイン年齢が古いサイト
  • GAFAなどの知名度が高いサイト
  • 専門性が高いサイト


例えば、ページランクが低い3サイトから被リンクを貼られてた場合と、ページランクが高い2サイトから被リンクを貼られていた場合であれば、後者からの被リンクの方が自サイトのページランクが高くなるということです。

ただし、被リンク元のページランクが高くても多くのサイトにリンクしている場合は、その分効果も分散します。

例えば、ページランク5のサイトが10サイトにリンクしている場合と、ページランク3のサイトが2サイトにリンクしている場合では後者の方がSEO上の効果があります。

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良質なリンクを獲得しているサイトほどランクが高い

良質なリンクを獲得している場合、自サイトのページランクも高くなります。

▼ 良質なリンクとは、以下のようなサイトからのリンクです。

  • 自サイトと関連性の高い外部サイト
  • 専門性が高いサイト
  • 知名度が高いサイト
  • ドメイン年齢が古いサイト
  • 政府・役所など公的なサイト

▼ 一方、以下のようなサイトからの被リンクは効果が低いです。

  • ヨミサーチなどリンク集からの被リンク
  • 発リンクが多いサイトからの被リンク
  • コピーコンテンツやワードサラダで生成されたページからのリンク

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ページランクを意図的に高めるための被リンク購入はガイドライン違反

被リンクを購入することは、Googleのガイドラインに違反する行為です。

Googleは、ウェブページの関連性を判断するための重要な要素としてリンクを使用しています。Google検索の検索結果ランキングを操作することを目的としたリンクは、リンクスパムと見なされる場合があります。これには、自分のサイトへのリンクを操作する行為も、自分のサイトからのリンクを操作する行為も含まれます。

Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー Google検索セントラル


▼ 具体的には以下のような行為が該当します。

  • 被リンクを販売しているSEO業者から被リンクを購入する
  • ブログ運営者にお金を払い自社サービスに関するページを書いてもらう

広告やスポンサー活動を目的としたリンクが、有料リンクを購入していると判断されないようにするには、nofollow・sponsored属性を設定する必要があります。

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ページランクの調べ方

ページランクは、すでに廃止されたGoogleツールバーのページランク機能でしか確認できず、現状確認方法はありません。

ただし、民間企業が提供しているSEOツールを使用すれば、ページランクに類似した数値を指標の目安として確認ができます。

Googleの商標である「ページランク(PageRank)」という名称ではありませんが、ツールごとに下記のような指標でページランクを疑似的に数値化しています。

【名称例】

  • DA(ドメインオーソリティー)
  • DR(ドメインレーティング)
  • UR(URLレーティング)
  • TF(トラストフロー)
  • CF(サイテーションフロー)

▼ ページランクに類似した数値を確認できるSEOツールは以下の通りです。

  • Moz(モズ)
  • Ahrefs(エイチレフス)
  • Majestic(マジェスティック)

あくまでページランクを疑似的に数値化しているため、Googleのページランクの数値と同じになるとは限りません。

また、確認できる数値は各ツールごとに異なる可能性があり、複数ページのページランクを比較する場合や、複数人で数値を確認する場合には、使用するツールを統一しましょう。

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Moz(モズ)

SEOツールの代表格として知られる、MOZ提供の被リンクチェックツール、Link Explorerを使用することでページランクを確認できます。

Link Explorerで確認できるページランクは、DA(ドメインオーソリティー)という指標です。

ただし、Googleのページランクが個別のページに対する指標であるのに対し、DA(ドメインオーソリティー)はドメイン単位の指標となっています。ページ単位でページランクを測定することはできません。

Link Explorer(MOZ)

Moz 確認できるページランク DA
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Ahrefs(エイチレフス)

Ahrefs(エイチレフス)では、DR(ドメインレーティング)とUR(URLレーティング)という指標でページランクが確認できます。

DR(ドメインレーティング)はドメイン単位、UR(URLレーティング)はページ単位のページランクを表す指標です。

Ahrefs

Ahrefs 確認できるページランク DR、UR
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Majestic(マジェスティック)

Majestic SEO(マジェスティック エスイーオー)は、イギリスのMajestic社が提供する被リンクチェックツールです。

TF(トラストフロー)とCF(サイテーションフロー)という指標でページランクが確認できます。
TF(トラストフロー)はリンクの質、CF(サイテーションフロー)はリンクの数を示す指標です。

Majestic SEO

Majestic SEO 確認できるページランク TF、CF
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ページランクを上げる方法を紹介

ページランクを上げる方法は以下の4つです。

  1. 良質なコンテンツの作成
  2. 内部リンクを構築する
  3. 被リンクをもらいやすい高品質なコンテンツ内容にする
  4. スパムリンク行為を避ける
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良質なコンテンツを作成する

自サイトと関連性が高いリンクを獲得してページランクを高めるには、良質なコンテンツを作成することが重要になります。

良質なコンテンツとは、ユーザーの検索ニーズに応える有益な情報が掲載されているコンテンツのことです。

WEBサイトを訪問したユーザーが良い内容だと判断して、自社のブログやサイトに掲載してくれることで自然なリンク(ナチュラルリンク)を獲得でき、Googleから価値あるWEBサイトだと評価されやすくなります。

質の良いコンテンツを作るにはユーザーの検索意図を読み解き、役に立つ内容を記載することが重要です。

サジェストキーワードや、競合ページの見出しを分析することはもちろん、ユーザー目線にたった際にどのような情報が欲しいのかを考えていくと、検索意図を考慮した質の良いコンテンツを作ることができ、リンクしてもらいやすくなります。

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内部リンクを構築する

内部リンクを適切に構築することでページがインデックスされやすくなり、サイトを訪れたユーザーの利便性が向上し、ページランクを高めることができます。

内部リンクとは、自サイトに設置された、サイト内の他のページへ移動するためのリンクです。

サイト内の以下の箇所に設置され、同サイト内の別のページに移動できるようになります。

  • パンくずリスト
  • グローバルメニュー
  • ヘッダー・フッター・サイドバー
  • コンテンツ内の本文

内部リンクには、以下のようなSEO効果があります。

  • クローラーの巡回促進
  • ユーザーの滞在時間増加
  • ユーザーの満足度・利便性向上

クローラーの巡回が促進されることでページがインデックスされやすくなり、検索結果に表示される機会が増加し多くのユーザーの目に止まりやすくなります。その結果として被リンクを獲得する機会が増加し、ページランクが向上します。

また、関連性の高いページを内部リンクで繋ぐことで、ユーザーの知りたい情報へ移動しやすく、回遊に繋がり滞在時間の増加が見込める他、ユーザーの満足度が高くなることで、被リンクもされやすくなるでしょう。

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被リンクをもらいやすい高品質なコンテンツ内容にする

ページランクを上げるには、被リンクをもらいやすいオリジナルコンテンツを掲載することも重要になります。

▼ 被リンクをもらいやすいオリジナルコンテンツは以下の通りです。

  • 独自におこなったアンケートや調査
  • 専門家へのインタビュー
  • 独自に作成した画像や動画
  • 自社の事例紹介

ポイントは、自社で独自に作成したコンテンツであることです。

他社がおこなったアンケートを紹介したり、他社の事例を紹介したりしたコンテンツは、ユーザーは満足するかもしれませんが、被リンクをもらえる可能性は低いでしょう。なぜなら、そのサイトで実施されたものではないからです。

オリジナルコンテンツを積極的に掲載することで、被リンクがもらえる可能性が高くなるでしょう。

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スパムリンク行為を避ける

スパムリンクとは、意図的に特定のWEBサイトの検索順位を下げる逆SEOやネガティブSEOによる、他者から意図的に貼られた悪質な被リンクです。

以前は、競合サイトに向けてスパムリンクを貼ることで、競合サイトの評価を下げ、ページランクを下げることができました。

しかし、Googleが2016年に実施したペンギンアップデート4.0により、検索順位を操作するリンクスパムによる「不自然なリンク」や「スパムリンク」は、ペナルティの対象ではなくリンク自体を「無効化」「無視」する仕様に変更されています。

つまり、スパムリンク行為をしても、競合サイトのページランクには影響しないということです。

外部サイトからのスパムリンクの心配がある場合には、GoogleサーチコンソールからGoogleに対してリンク否認の申請を行いましょう。

▼ リンク否認の申請方法は、下記で詳しく解説していますのでご覧ください。

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まとめ

ツールバーページランクは2016年に廃止されましたが、ページランク自体は「Real PageRank」として、現在もGoogle検索アルゴリズムの基準になっており検索結果に影響します。

Googleのページランクを直接確認することはできませんが、Moz(モズ)やAhrefs(エイチレフス)、Majestic(マジェスティック)などのSEOツールを使用することで、ページランクに類似した数値を確認することは可能です。

良質なコンテンツの作成や、内部リンクの構築など基本的なポイントを意識してページランクを高め、サイトの改善をおこないましょう。

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この記事を書いたライター

SEO施策部

SEMを軸にSEOの施策を行うオルグロー内の一部署。 サイト構築段階からのSEO要件のチェックやコンテンツ作成やサイト設計までを一貫して行う。社内でもひときわ豊富な知見を有する。またSEO歴15年超のノウハウをSEOサービスに反映し、3,000社を超える個人事業主から中堅企業までの幅広い顧客層に向けてビジネス規模にあった施策を提供し続けている。

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